正常な皮膚・付属器の基盤

本文の目次

  1. 皮膚と、その下の組織
  2. 表皮の細胞と、外側の角層
  3. 血管のない表皮へ届く栄養
  4. 基底側から表面への更新
  5. 角層のバリアと水分
  6. 真皮の線維を作る細胞
  7. 血管と神経の位置は別に読む
  8. 皮下脂肪の蓄えと保護
  9. 色素を作る細胞と受け取る細胞
  10. メラニンの働きには限界がある
  11. 毛幹・毛根と毛包
  12. 毛乳頭から毛母細胞への栄養
  13. 毛母細胞の分裂と角化
  14. 毛の色素と表皮の色素
  15. 立毛筋と、毛のない皮膚
  16. 爪を作る場所と支える場所
  17. 爪甲は根元側から先へ進む
  18. 分泌部と導管をたどる
  19. 皮脂腺から毛包、表面へ
  20. 脂肪の貯蔵と皮脂の分泌
  21. エクリン汗腺から表面へ
  22. 代表的なアポクリン汗腺との比較
  23. 汗が出ることと蒸発すること

1. 皮膚と、その下の組織

皮膚は体の表面を覆い、外界と体内の間の境界になります。外側の表皮と、その下の真皮からなり、さらに下に皮下組織があります。表皮は細胞が重なる上皮組織で、真皮は細胞外の線維や基質が支持に関わる結合組織です。皮下組織には脂肪細胞が多く集まる場所があります。三つを外側から順にたどり、表皮・真皮・皮下組織を同じ層として扱わないようにします。

2. 表皮の細胞と、外側の角層

表皮の主要な細胞はケラチノサイトです。ケラチンという構造を支えるタンパク質などを作ります。表皮は細胞が何層にも重なる重層扁平上皮で、表面側では角化が進みます。角化は、細胞がケラチンなどを含む丈夫な構造へ変わることです。最も外側の角層は角質層とも呼ばれます。角層の細胞は核などを失った細胞ですが、その下には生きている細胞の層があります。表皮全体が死んだ細胞の層という意味ではありません。

3. 血管のない表皮へ届く栄養

表皮そのものには血管がありません。真皮側の毛細血管から出た酸素や栄養は、細胞外の液を通り、基底膜などの境界を越えて表皮の生きた細胞へ届きます。拡散は、分子が動いて濃い側から薄い側へ正味に広がる移動です。毛細血管は細い血管で、周囲の組織との物質のやり取りに関わります。基底膜は上皮の基底側にある薄い細胞外基質で、各細胞を囲む細胞膜とは別です。表皮内を血液が流れているから栄養が届く、と考えないようにします。

皮膚の層と表皮への栄養供給

皮膚の断面。上が体の外側。表皮の生きた細胞には核があり、外側の角層には核がない。表皮と真皮の間に基底膜がある。真皮の血管から出た酸素や栄養が基底膜を越えて表皮へ拡散する。皮下組織は真皮の下に位置する。
表皮の下に基底膜、真皮、皮下組織が続きます。表皮には血管がなく、生きた細胞への酸素や栄養は真皮の血管から周囲へ出て拡散します。

4. 基底側から表面への更新

表皮の基底側にある基底層では、細胞分裂によって新しい細胞が生じます。新しく生じたケラチノサイトが表面側へ移りながら分化し、角化が進んで角層の細胞になり、やがて表面から脱落します。分化は細胞が特定の構造や働きを持つ方向へ変わること、脱落は表面の細胞が離れることです。増殖する場所、性質が変わる過程、外へ離れる出口を順に追います。最も外側の角層の細胞がそのまま分裂して、基底側へ戻る更新ではありません。

基底側の増殖から表面の脱落へ

上が表面側。核を持つ基底側の細胞が増殖し、新しい細胞が上へ進む。表面側では細胞が平たくなり、核を失った角層の細胞となる。表面から離れる細胞と上向きの矢印が脱落までの方向を示す。
新しいケラチノサイトは基底側で生じ、表面側へ進みながら分化・角化します。外側の角層では核を失った細胞が重なり、最後に表面から脱落します。

5. 角層のバリアと水分

角層では、角化した細胞と、その細胞の間にある脂質がバリアを支えます。バリアは物質が通りにくくなる境界の働きです。体内側の水分が表面から失われることを抑え、外からの物質も入りにくくします。細胞間脂質は細胞の間にある脂質で、毛穴から出る皮脂や、皮下脂肪のエネルギー貯蔵とは場所と働きが違います。通りにくくすることは、全ての物質を完全に遮断することではありません。バリアが弱まると水分が失われやすくなり、外からの刺激物質が内側の細胞へ届きやすくなる場合があります。

角層の細胞と細胞間脂質

角層の拡大断面。上が外側、下が体の内側。核のない平たい細胞の間に脂質が広がる。水分が外へ出る方向と、外から物質が入る方向を別々の破線矢印で示す。
角層の細胞と、その間の脂質が、水分の外への損失と外からの物質の侵入を抑えます。このバリアは完全な遮断ではありません。細胞間脂質は、皮脂や皮下脂肪とは異なります。

6. 真皮の線維を作る細胞

真皮は表皮の下にある結合組織です。線維芽細胞は、コラーゲンやエラスチンなどを作ります。コラーゲンの線維は引っ張る力に対する強さを、エラスチンを含む弾性線維は伸びて戻る性質を支えます。細胞と、その外にある線維の関係を分けて見ます。線維芽細胞やコラーゲンは他の結合組織にもあるので、その細胞や物質が見つかっただけで必ず真皮と断定せず、表皮の下という位置も確かめます。

7. 血管と神経の位置は別に読む

真皮には血管や神経線維があります。血流は組織へ物質を運び、皮膚血流の変化は熱の放散にも関わります。これは既に学んだ体温調節への接続です。一方、神経線維は情報を伝え、一部の神経終末は表皮にも達します。神経終末は神経線維の先の部分で、刺激を受ける入口になるものがあります。表皮に血管がないことから、表皮には神経終末もないとはいえません。血液の通路と神経の通路を同じものにしないようにします。

8. 皮下脂肪の蓄えと保護

真皮のさらに下にある皮下組織では、脂肪細胞が脂質としてエネルギー源を蓄えます。脂肪を多く含む層は衝撃をやわらげる緩衝や、熱の出入りを起こりにくくする断熱にも関わります。断熱は外気との熱交換を小さくする性質で、体温をどんな状況でも一定にする保証ではありません。真皮の線維による支持と、皮下脂肪による貯蔵・緩衝・断熱を、場所と働きで区別します。脂肪細胞がエネルギーを蓄えることと、表面へ皮脂を出すことも別です。

9. 色素を作る細胞と受け取る細胞

表皮の基底側には、メラノサイトという色素を作る細胞があります。メラノサイトはメラニンを作り、周囲のケラチノサイトへ渡します。ケラチノサイトは表皮の主要な細胞で、受け取った色素を含みながら表面側へ分化していきます。色素を作る細胞と受け取る細胞を区別し、ケラチノサイトからメラノサイトへ色素を渡す逆向きの関係にしないようにします。

表皮の色素を作る細胞と受け取る細胞

表皮の基底側の拡大。枝を伸ばすメラノサイトから、周囲の核を持つケラチノサイトへメラニンが渡る。粒状のメラニンと点状の矢印が、色素の受渡しを細胞の増殖と区別する。下の基底膜を越えて血管が入る構造ではない。
表皮の基底側にあるメラノサイトがメラニンを作り、周囲のケラチノサイトへ渡します。色素を受け取ったケラチノサイトは、表面側への分化・角化を続けます。

10. メラニンの働きには限界がある

メラニンは紫外線を吸収し、表皮の細胞が受ける紫外線の影響を弱めることに関わります。紫外線は日光などに含まれる、目には見えない光です。色素があることは、紫外線の影響を全てなくすことではありません。皮膚の色素の量や分布には違いがありますが、それだけから個人の健康や防護の程度を決めません。既に学んだ皮膚でのビタミンDの材料形成は、メラニンの産生・受渡しとは別の反応です。

11. 毛幹・毛根と毛包

皮膚の表面から外へ出た毛の部分を毛幹、皮膚の内側にある部分を毛根と呼びます。毛包は毛根を囲む袋状の構造で、表面の開口へ続きます。毛包の開口は毛穴と呼ばれることがあります。毛根の下端にはふくらんだ毛球があり、毛を作る細胞が集まります。毛包の内側と周囲の真皮を区別し、表面に見える毛の先端だけが新しい毛を作る場所とは考えません。

12. 毛乳頭から毛母細胞への栄養

毛球の下側には、真皮側の結合組織が入り込む毛乳頭があります。毛乳頭には毛細血管があり、その周囲にある毛母細胞へ酸素や栄養が供給されます。毛母細胞は毛を形成する上皮の細胞です。血管のある結合組織の部分と、周囲の毛を作る細胞を分けます。血液そのものが毛幹へ流れ出て毛になるわけではありません。毛乳頭の血管から周囲の細胞への供給をたどります。

13. 毛母細胞の分裂と角化

毛母細胞が分裂して新しい細胞を生むと、細胞は上方へ押し上げられ、次第に角化して毛を形成します。毛幹は角化した細胞からなる構造です。毛母細胞の増殖と、その後の角化を別の段階として追います。先に毛幹の細胞が角化し、その後で毛母細胞として分裂する順序ではありません。表面の毛幹の先端自身が分裂して、根元へ細胞を戻す成長でもありません。

14. 毛の色素と表皮の色素

毛母細胞の間にあるメラノサイトが作ったメラニンは、毛母細胞へ渡され、形成される毛の色に関わります。毛乳頭の血管が供給する栄養と、メラノサイトが渡す色素は別のものです。表皮では主に周囲のケラチノサイトへ、毛球では毛母細胞へ、という場と受け手を対応させます。どちらも色素を作るのはメラノサイトで、受け手から産生細胞へ渡す逆向きではありません。

毛包の位置と毛球での形成

上段は表面へ開く毛包と毛幹、下端の毛球。下段の拡大では毛乳頭に血管があり、周囲を核のある毛母細胞が囲む。血管は毛乳頭の中にとどまり、栄養が周囲へ届く。毛母細胞から上へ進む細胞が角化する。毛球のメラノサイトから毛母細胞へメラニンが渡る。
毛包は皮膚の中の毛根を包み、毛球はその下端のふくらんだ部分です。毛乳頭の血管から周囲の毛母細胞へ栄養が届き、毛母細胞の分裂で生じた細胞が押し上げられて角化します。毛球のメラノサイトによる色素の受渡しは、栄養供給とは別です。

15. 立毛筋と、毛のない皮膚

毛包には立毛筋という小さな平滑筋がつながります。平滑筋は、骨格筋のような横縞が見えない筋で、多くの内臓や血管の壁にもあります。立毛筋が収縮すると毛包を引き、毛が立つ方向へ動きます。これは毛母細胞の分裂や角化とは別の作用です。ヒトで立毛だけが主な保温を担うと一般化しません。また、手掌や足底の皮膚には毛包がありません。毛包がない場所にもエクリン汗腺などがあるので、全ての付属器が一組でそろうとは限りません。

毛包につながる立毛筋

同じ局所皮膚の弛緩時と収縮時。立毛筋の両端は真皮側と毛包の外側につながる。下段の収縮矢印は筋に沿い、毛包の傾きが小さくなって毛が立つ。
立毛筋は真皮側と毛包の外側につながる小さな平滑筋です。収縮すると毛包を引き、毛がより立った向きになります。毛の形成は毛球での増殖・角化による別の過程です。

16. 爪を作る場所と支える場所

爪の硬い板状の部分を爪甲といい、主に角化した細胞からなります。爪の根元を覆う皮膚のひだは爪郭です。その近くの根元側にある爪母は、新しい細胞を生み、角化して爪甲の主要な部分を作る場所です。爪甲の下にある爪床は、爪甲を支え、付着する面に関わる組織です。爪母での主要な形成と、爪床での支持を区別します。爪床が爪甲の形成に一切関わらないという断定や、爪母と爪床が同じ場所という扱いはしません。

17. 爪甲は根元側から先へ進む

爪母で新しい細胞が生じて角化することで、爪甲は根元側から指先側へ伸びていきます。新しい爪甲が作られる場所と、先端で外に見える部分の位置は違います。先端の角化した細胞が分裂し、爪の根元へ逆向きに新しい細胞を戻す成長ではありません。毛と爪はどちらも角化した構造ですが、毛母細胞・毛包と、爪母・爪床という作る場の違いを分けて覚えます。

爪の根元での形成と爪床の支持

指先の縦断面。左が根元、右が先端。根元の爪母は爪のひだに近く、爪甲の下に位置する。爪床はそれより先端側の爪甲の下に続く。爪甲の中の矢印が根元側から先端への成長を示す。
爪甲の主要な形成は根元側の爪母で進み、新しく角化した細胞が爪甲を先端側へ伸ばします。爪床は爪甲の下にあり、付着と支持に関わります。

18. 分泌部と導管をたどる

毛・爪・皮脂腺・汗腺は皮膚付属器として整理します。腺は分泌物を作って出す細胞の集まりです。分泌部は物質を作り分泌する部分で、導管は分泌物を出口へ運ぶ通路です。皮脂腺や汗腺は上皮性の付属器で、分泌部が真皮や皮下組織の側にあっても脂肪細胞と同じものではありません。体表など外界につながる面へ物質を出す働きは外分泌です。血液へホルモンを出す内分泌とは、出る先を区別します。

19. 皮脂腺から毛包、表面へ

皮脂腺は脂質を多く含む皮脂を出す腺です。代表的な皮脂腺は毛包につながり、分泌物は毛包を経て表面へ出ます。皮脂腺では脂分を蓄えた腺細胞が死に、細胞自身を含む内容が皮脂という分泌物になります。生きた腺細胞を全て残して脂分だけを出す説明とは違います。通常の毛包への接続を示す説明であり、毛包に関係しない皮脂腺の例外まで否定する意味ではありません。

20. 脂肪の貯蔵と皮脂の分泌

皮下の脂肪細胞は、脂質を体内でエネルギー源として蓄える細胞です。一方、皮脂腺の腺細胞は、脂分を蓄えた細胞自身を含む分泌物を皮膚表面へ出す働きに関わります。同じ脂質を含んでいても、貯蔵する細胞、分泌する腺細胞、毛を作る毛母細胞は異なります。皮脂が、皮下の脂肪細胞や角化した毛母細胞から毛穴へ出たものだと結びつけないようにします。

皮脂の分泌と皮下脂肪の貯蔵

上段は皮脂腺の細胞から細胞を含む分泌物が毛包内へ出て、毛包の開口を通って表面へ進む。下段は皮下組織の脂肪細胞の内部に脂質が蓄えられる。両者の間に導管や分泌矢印の接続はない。
代表的な皮脂腺は毛包へつながり、皮脂はそこから表面へ広がります。皮脂腺では脂質を多く含む細胞自身も分泌物に含まれます。皮下脂肪の脂肪細胞による貯蔵は、この分泌経路とは別です。

21. エクリン汗腺から表面へ

エクリン汗腺には、深い真皮から皮下組織側にある、管が巻かれた分泌部があります。ここで作られた汗は導管を通り、表皮を越えて皮膚表面へ直接出ます。代表的な経路では毛包を出口としません。汗は主に水で、塩類なども含みます。エクリン汗腺は広く分布し、毛包のない手掌や足底にもあります。液体の分泌物が管の内側を進むことと、血液が真皮の血管内を流れることは別の経路です。

22. 代表的なアポクリン汗腺との比較

アポクリン汗腺は、腋窩、つまりわきの下など、限られた場所に多くあります。代表的なアポクリン汗腺の導管は、通常は毛包へ開きます。エクリン汗腺の表面へ直接出る経路と区別します。全汗腺が同じ開口を持ち、全てが同じように主な放熱を担うとはしません。ここでは代表的な所在と開口の違いを比べます。

汗腺の導管と異なる開口

上段はエクリン汗腺の巻いた分泌部から、連続する導管の内腔を上へ進んで皮膚表面へ直接出る。下段は代表的なアポクリン汗腺の巻いた分泌部から導管が毛包の側面へ合流し、毛包の開口を通って表面へ出る。血管とは別の液体の経路。
エクリン汗腺では、深部の分泌部から続く導管が皮膚表面へ直接開きます。腋窩などの代表的なアポクリン汗腺では、導管が毛包へ開きます。分泌部の深さと、どこへ開くかは別にたどれます。

23. 汗が出ることと蒸発すること

エクリン汗腺へは主に交感神経の出力が届き、その代表的な節後の末端ではアセチルコリンが使われます。これは既に学んだ一般回路の例外への接続です。汗が分泌部から導管を通って表面へ出る段階と、表面の液体が蒸発して気体になる段階は別です。皮膚上で蒸発するときの気化熱が熱の放散に関わります。液体のまま流れ落ちた分を蒸発量に足さず、分泌量だけから放熱量を決めないという既教示を、この実経路へ対応させます。

汗の分泌と表面での蒸発

下側の導管の内腔から液体の汗が表面へ出る。表面の液体から上へ向かう三つの破線矢印は、気体へ変わる蒸発の段階を示す。分泌と蒸発にはそれぞれ近くに作用名がある。
汗の分泌は、液体が導管から表面へ出る段階です。蒸発では、その液体が気体へ変わるために皮膚から熱を奪います。流れ落ちる汗を、そのまま蒸発した量として数えることはできません。

用語を確かめる

皮膚
体表を覆う器官。表皮と真皮からなり、その下に皮下組織がある。
表皮
皮膚の外側の上皮層。血管を含まず、生きた細胞の層と外側の角層がある。
真皮
表皮の下の結合組織。線維、血管、神経などを含む。
皮下組織
真皮より下の組織。脂肪細胞を多く含む場所があり、皮膚の支持や緩衝等に関わる。
上皮組織
体表や器官内面などを覆う細胞の組織。
結合組織
細胞外の線維や基質が支持等に関わる組織。
重層扁平上皮
細胞が何層にも重なり、表面側の細胞が平たい上皮。
ケラチノサイト
表皮の主要な細胞。ケラチンなどを作り、表面側へ分化・角化する。
ケラチン
皮膚の角化した細胞や毛、爪などの構造を支えるタンパク質。
角化
細胞がケラチンなどを含む丈夫な構造へ変わる過程。
基底層
表皮の基底側の層。細胞分裂によって新しい細胞が生じる。
角層
表皮の最も外側の角化した層。細胞と細胞間脂質がバリアを支える。
角質層
角層の別の呼び方。表皮全体ではなく最も外側の層。
細胞外基質
細胞の外にある線維や基質。支持や細胞周囲の環境に関わる。
基底膜
上皮の基底側にある薄い細胞外基質の層。各細胞の細胞膜とは別。
細胞膜
一つの細胞を囲む境界。脂質二重層とタンパク質などを含む。
毛細血管
細い血管。周囲の組織との物質のやり取りに関わる。
拡散
分子の運動により、濃い側から薄い側へ正味に広がる移動。
細胞分裂
一つの細胞から新しい細胞が生じる過程。
分化
細胞が特定の構造や働きを持つ方向へ変わること。
脱落
表面の細胞などが離れること。
バリア
物質が通りにくくなる境界の働き。完全遮断を意味しない。
細胞間脂質
細胞の間にある脂質。角層では水分の損失などを制限するバリアに関わる。
線維芽細胞
コラーゲンやエラスチンなど、結合組織の細胞外の成分を作る細胞。
コラーゲン
細胞外の線維を作るタンパク質。引っ張る力に対する強さを支える。
エラスチン
弾性線維の伸びて戻る性質に関わるタンパク質。
脂肪細胞
脂質を蓄え、エネルギーの貯蔵などに関わる細胞。
断熱
熱の出入りを起こりにくくする性質。体温一定の保証ではない。
緩衝
衝撃などの影響をやわらげる働き。
神経線維
情報を伝える神経細胞の長い突起を中心とした構造。
神経終末
神経線維の先の部分。刺激を受ける入口や情報を渡す場になる。
感覚受容器
刺激を受けて電気的な変化を生じる神経終末や受容器細胞などの装置。
メラノサイト
メラニンを作って周囲の細胞へ渡す色素細胞。
メラニン
メラノサイトが作る色素。紫外線を吸収する働きにも関わる。
紫外線
日光などに含まれる、目には見えない光。
毛幹
毛のうち皮膚表面から外へ出ている部分。
毛根
毛のうち皮膚の内側にある部分。
毛包
毛根を囲み、皮膚表面の開口へ続く袋状の構造。
毛穴
毛包の皮膚表面の開口を指す呼び方。
毛球
毛根の下端のふくらんだ部分。毛を形成する細胞が集まる。
毛乳頭
毛球下側に入り込む結合組織の部分。毛細血管から周囲の毛母細胞へ栄養が供給される。
毛母細胞
毛球で分裂し、毛を形成する上皮の細胞。
立毛筋
毛包につながる小さな平滑筋。収縮して毛包を引き、毛を立てる方向へ働く。
平滑筋
骨格筋のような横縞が見えない筋。内臓や血管の壁、立毛筋等にある。
爪甲
爪の硬い板状の部分。主に角化した細胞からなる。
爪母
爪の根元側で新しい細胞を生み、爪甲の主要な部分を形成する組織。
爪床
爪甲の下にある組織。爪甲を支え、付着する面に関わる。
爪郭
爪の根元などを囲む皮膚のひだ。
皮膚付属器
毛、爪、皮脂腺、汗腺など、皮膚に付属する構造。
腺
分泌物を作って出す細胞の集まり。
分泌
細胞や腺から物質を出すこと。
分泌部
腺で分泌物を作り、出す部分。
導管
腺の分泌物を出口へ運ぶ通路。
外分泌
体表や外界につながる器官内面などへ物質を出す働き。
内分泌
ホルモンを血液へ出し、離れた細胞へ情報を伝える働き。
皮脂腺
脂質を多く含む皮脂を出す腺。代表的には毛包へつながる。
皮脂
皮脂腺から出る、脂質を多く含む分泌物。
エクリン汗腺
代表的には導管が皮膚表面へ直接開く汗腺。広く分布し、汗の蒸発による放熱に関わる。
アポクリン汗腺
腋窩などに多く、代表的には導管が毛包へ開く汗腺。エクリンと所在/開口を区別する。
腋窩
わきの下。
蒸発
液体が表面から気体へ変わること。
気化熱
液体が気体になるために必要な熱。皮膚上の汗の蒸発では皮膚から熱を奪う。
交感神経
自律神経系の一つ。エクリン汗腺は主にこの出力に支配される。
アセチルコリン
神経が情報を渡す際に使う物質の一つ。エクリン汗腺へ届く代表的な交感神経末端でも使われる。