意思表示を受ける相手方の能力と知った後の例外
法令基準日:2026年4月1日。適用時点は限定的に確認しています。 2026年4月1日を基準とする民法98条の2の意思表示の受領能力。受領時に意思能力がない相手方、未成年者又は成年被後見人に対抗できない本文の制限と、相手方の法定代理人又は意思能力を回復し若しくは行為能力者となった相手方が意思表示を知った後の例外を読む。受領時の属性と知った後の条件を与件とする。能力・年齢・後見・回復・知った時の具体認定、取消要件、取引全体の効力、公示方法や判例・旧法は評価しない。
本文の目次
1. 受ける相手方と対抗の意味
この単元の相手方は意思表示を受ける人である。表意者側の能力と分け、相手方が受けた時の状態を読む。「対抗できない」は、その意思表示の効果を相手方に主張できないという制限である。取引全体が当然に無効になると一律に読み替えない。
2. 本文:受領時の三つの類型
相手方が意思表示を受けた時に意思能力を有しなかったとき、又は未成年者若しくは成年被後見人であったときは、その意思表示をもって相手方に対抗することができない。三つの類型を条文から読み、具体的な年齢や後見、意思能力の認定はしない。この制限には、知った後の例外がある。
3. 1号:相手方の法定代理人が知った後
相手方の法定代理人がその意思表示を知った後は、本文の対抗できないという制限の例外となる。条文の条件は意思表示を知ったことであり、法定代理人が明示的に承認したことを追加要件にしない。表意者の代理人が知った場合へ置き換えない。
4. 2号:回復した相手方などが知った後
意思能力を回復し、又は行為能力者となった相手方がその意思表示を知った後も、本文の制限の例外となる。回復したことや行為能力者となったことだけに条件を省略しない。「その者が意思表示を知った後」まで読む。二つの回復類型を個別の事例で判定するのではなく、列挙と条件を確認する。
5. 本文の制限と取引全体の効力を分ける
ただし書の条件を満たしたというだけで、ほかの効力条件が全部満たされると判断しない。公示の方法は別の98条であり、98条2項と98条の2を分ける。取消しや通知方法全体、判例や旧法の具体適用も、この単元の条件から一律に結論づけない。