復代理人の選任条件と責任
法令基準日:2026年4月1日。適用時点は限定的に確認しています。 2026年4月1日を基準とする民法104条・105条の復代理人の選任と責任の基本。委任による代理人か法定代理人か、本人の許諾又はやむを得ない事由の有無は条件として与える。法定代理人にやむを得ない事由がある場合の本人に対する選任・監督の責任を区別する。具体的なやむを得ない事由・許諾・選任や監督の過失・損害額、復代理権の範囲や行為全体の効力、第三者・旧法の扱いは評価しない。
本文の目次
- 復代理人を選ぶ代理人の種類を分ける
- 委任による代理人は許諾またはやむを得ない事由
- 法定代理人は自己の責任で選任できる
- やむを得ない事由があるときの本人への責任
- 選任と監督の責任を一切なしにしない
- 選任条件と行為全体の効力は別に確かめる
1. 復代理人を選ぶ代理人の種類を分ける
復代理人は、代理人が選任する別の代理人である。本人は代理される人を指し、選任した代理人自身とは区別する。ここでは選任する人が委任による代理人か法定代理人かを区別する。委任による代理人は、104条の任意代理人による選任の規定で扱う。本人の許諾とやむを得ない事由は条件として与え、具体的にその事由があるかを判断する問にはしない。
2. 委任による代理人は許諾またはやむを得ない事由
104条では、委任による代理人は本人の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復代理人を選任できない。許諾とやむを得ない事由の両方を必ず要求する規定ではない。本人の許諾がなくても、やむを得ない事由があるときは選任できる。
3. 法定代理人は自己の責任で選任できる
105条前段では、法定代理人は自己の責任で復代理人を選任できる。104条の本人の許諾という条件を法定代理人に一律必須として移さない。また、委任による代理人も自己の責任でさえあれば自由に選任できると読み替えない。選任条件の違いと、責任の範囲は分けて読む。
4. やむを得ない事由があるときの本人への責任
105条後段では、法定代理人にやむを得ない事由があるとき、本人に対してはその選任及び監督についての責任のみを負う。これは本人に対する責任の限定である。どの復代理人を選ぶか、その復代理人をどう監督するかという責任も、全部なくなるという意味ではない。
5. 選任と監督の責任を一切なしにしない
やむを得ない事由がある場合でも、本人に対する選任及び監督についての責任は残る。責任の限定を、選任や監督の義務違反まで認められることへ置き換えない。具体的な選任・監督が適切だったか、損害がどの額になるかは、ここで与えた選任条件だけでは判断しない。
6. 選任条件と行為全体の効力は別に確かめる
復代理人を選任できる条件を読めても、復代理人の権限の範囲や、行った行為全体の効力まで確認したことにはならない。106条の本人代表と本人・第三者への権利義務は別に読む。ここでは104条の二つの選任条件、105条の法定代理人の選任と本人への責任限定を分けて確かめる。