第10章 長さの基準を読む:B-cunとF-cun
本文の目次
- 数字の前に、基準を読む
- 数字の前に、基準を読む
- B-cun:身体の比例を参照する
- B-cun:身体の比例を参照する
- F-cun:「本人」は誰を指すか
- F-cun:「本人」は誰を指すか
- 二つのカードを、同じ欄で比較する
- 二つのカードを、同じ欄で比較する
- まとめと、資料の読み方
- まとめと、資料の読み方
1. 数字の前に、基準を読む
長さを表す言葉を読むときは、数字に加えて、その記述が何を基準にしているかを確かめましょう。「大きい」という言葉だけでは比較相手が分からないように、単位らしい記号だけを見ても参照の仕方までは分かりません。経脈の名称を読む学習から、長さの基準を読む学習へ進みます。計算の速さより、説明の中にある基準を取り出すことが今回の入口です。
2. 数字の前に、基準を読む
この章では、B-cunとF-cunという二つの尺度名を扱います。B-cunは身体の比例、F-cunは測定される本人の指を参照するという局所記述に注目します。名称を覚えた後、「身体に照らした比例なのか」「誰の指なのか」と問い直すと、違いが言葉になります。到達点はそれぞれの参照基準を説明できることです。実際に身体を測る操作へは進みません。
3. B-cun:身体の比例を参照する
B-cunの記述は、身体の比例に照らして長さを扱うという読み方に結び付けます。ここで残すべき手がかりは「身体」と「比例」です。単に長さを表す名称だと覚えるだけでは、どのような参照基準を述べているのかが抜けます。身体との関係を読む説明と、全員に同じ固定長さを当てはめる説明とを分けると、この局所語義の特徴を捉えられます。
4. B-cun:身体の比例を参照する
例えば学習メモに「B-cunは、誰に対しても同じ固定長さ」とだけ書いたなら、身体の比例という参照が消えています。「B-cunは身体の比例を参照する」と書き直し、基準が残るか確認しましょう。この修正は、ある人の実測値を求める計算ではありません。どの身体部分をどう測るかや、どの数値を用いるかは、用語の参照基準を読めたことから補ってはいけません。
5. F-cun:「本人」は誰を指すか
F-cunは、測定される本人の指を参照する記述として読みます。「指」という名だけで覚えると、測る役の指なのか、測定される人の指なのかが曖昧になります。この局所記述では、参照する指の持ち主までが手がかりです。指のどの箇所を用いるか、どのように曲げたり置いたりするかという操作は、この説明へ付け加えません。
6. F-cun:「本人」は誰を指すか
役割を分けた架空の学習メモで考えましょう。「甲は測る役、乙は測定される人」と書いてある場合、F-cunの記述で参照するのは乙の指です。甲の指へ入れ替えると、測定される本人という条件が落ちます。ここでは人の役割を読んでいるのであり、甲や乙の指の長さを比べたり、実際の測定を行ったりしているわけではありません。
7. 二つのカードを、同じ欄で比較する
図は尺度名と参照する基準を並べた学習カードです。同じカード内で名称と基準を結び付け、次に二つのカードの「参照する基準」の欄を比べてください。B-cunには身体の比例、F-cunには測定される本人の指を残します。どちらにもcunという表記があるという共通点と、参照基準が異なるという違いの両方を読むための図です。人体や指の置き方を描いた測定図ではありません。
B-cunとF-cun:参照する基準を読む
8. 二つのカードを、同じ欄で比較する
用語の参照基準を比べることと、実際の数値を比べることは区別します。共通の表記だけを根拠に「二つの尺度の長さは常に同じ」とは決められません。反対に、この二つの局所記述だけから「必ず異なる」とも決めません。まず何を参照するかを読み、その先の数値関係には別の根拠が必要だと整理しましょう。ここでは換算や方法の優先順位を付け加えず、二つの基準の対比を保ちます。
9. まとめと、資料の読み方
B-cunでは身体の比例、F-cunでは測定される本人の指が、今回読む参照基準です。短い学習メモにもこの違いを残しましょう。B-cunを固定長さだけの説明へ、F-cunを単に誰かの指という説明へ置き換えないことが要点です。名称、参照基準、そこから言えることの順に確かめれば、二つの記述を混ぜずに説明できます。具体的な方法や位置を学ぶときには、その内容を支える資料を別に読みます。
10. まとめと、資料の読み方
本章は、WHOの経穴位置標準の公式PDF URLに帰属する検索索引で確認された局所記述に基づく説明です。公式書誌の2008年刊と、索引に現れる2009年更新再刷の原本の関係は確定していません。国内の「骨度法」「同身寸法」との正式な対訳も未照合です。そのため、ここで読んだ二つの参照基準を、国内現行版の定義全体や全取穴法と同じものだとは扱いません。読めた範囲と資料の所属を一緒に保持しましょう。
用語を確かめる
- B-cun
- 本章では、身体の比例を参照する尺度という局所記述を読む。
- F-cun
- 本章では、測定される本人の指を参照する尺度という局所記述を読む。
- 参照基準
- ここでは、長さの記述が何に照らしているかを読むための作者の整理語。
- 測定される本人
- 用語学習の文で測定対象となる人。測る役の人とは役割を分ける。