肺気腫や急性感染と病態を分ける

既存教材で扱う肺気腫は、終末細気管支より遠位の気腔の永久拡張と肺胞壁破壊を対応させる。気管支拡張症では、損傷した気管支の拡張と粘液排出低下を読む。同じ拡張という言葉だけで、対象の構造と機能の関係を入れ替えない。 また、急性気管支炎の上皮傷害や感染性肺炎の肺内炎症を、この病態の単なる別名としない。COPDや喘息などと併存することもある。咳・痰だけから個人を診断する規則にはせず、薬剤の選択、排痰や呼吸法の実施、患者の治療適否を示さない。

気管支拡張症の構造損傷と排出・感染の関係

壁が損傷し
拡張した気管支。粘液排出低下
粘液の停滞。感染・炎症
気管支拡張症で、損傷して拡張した気管支、粘液排出低下・停滞、感染による追加の壁損傷が結ばれる疾病の概念図。戻り矢印は追加傷害が関わる関係を示し、全ての患者で同じ経過が必ず続く規則ではない。拡張した構造が戻らないという説明を、症状の改善不能へ変換しない。原図の転載、正常な管の抵抗模型、排痰や呼吸法の実施手順を示す図ではない。