副腎不全とアルドステロンへの影響
本文の目次
1. Addison病では副腎自体が傷害される
Addison病は原発性副腎不全とも呼ばれ、副腎自体の傷害によって必要なホルモンを十分に作れなくなる病態である。コルチゾールの不足に加えて、アルドステロンも不足する場合がある。 二つのホルモンを、同じ働きを持つものとしてまとめない。アルドステロンのナトリウム・カリウム調整は正常生理の前提であり、ここでは、その分泌も副腎の傷害で不足し得るという病態を読む。
2. 続発性ではACTHの不足からコルチゾールが減る
続発性副腎不全では、下垂体が副腎に伝えるACTHが不足し、副腎でのコルチゾール産生が不足する。副腎自体の傷害を出発点とするAddison病とは、ホルモン不足に至る経路が異なる。 この場合、アルドステロンは通常十分に作られる。コルチゾールが不足していることから、アルドステロンも必ず不足するとまとめない。
3. 共通する不足と、異なる影響を分ける
両方の病態でコルチゾールが不足し得るが、アルドステロンへの影響は同じではない。Addison病ではアルドステロンも不足する場合があり、ACTH不足による続発性では通常十分に作られる、という対応を保つ。 「不足する場合がある」と「通常十分」は、すべての人で同じ状態になるという意味ではない。この病態の整理を、個人の症状や数値だけからの診断・治療判断へ置き換えない。