第75章 DDHの寛骨臼形成と骨頭適合
本文の目次
1. 形成異常の対象は寛骨臼
発育性股関節形成不全(DDH)では、股関節が正常に形成されず、寛骨臼が浅い受け皿として形成される病態が説明される。寛骨臼は大腿骨頭を受ける側であり、この疾病で形成不全がみられる対象を押さえる。 骨頭そのものの壊死・圧潰や、骨頭と頸部の骨端線でのすべりとは、病変の対象と変化が異なる。
2. 形成不全と骨頭の適合
浅く形成された寛骨臼では、大腿骨頭がしっかり適合しない。DDHの病態は、受け皿の形成異常と、そこに収まる骨頭の適合不良をつないで理解する。 不安定さの程度はさまざまであり、全ての例で骨頭が完全に外れているとは限らない。重い例の完全脱臼だけを、DDH全体の説明へ置き換えない。
3. 形成と位置関係を分けて読む
DDHは出生時にみられることが多いが、その後に発達することもある。出生時から全例が完全脱臼しているという意味ではない。 股関節の適合や位置関係に変化があるという説明だけでは、どの病態かは決まらない。寛骨臼の形成異常、骨頭の壊死・圧潰、骨端線での相対的なすべりを、それぞれの疾病の説明に結び付ける。ここでは患者の診断や治療方法の選択は扱わない。