FMA上肢評価:運動66点と別領域の記録
本文の目次
1. 上肢プロトコルの運動集計を読む
Fugl-Meyer Assessment(FMA)は、脳卒中後の感覚運動障害を評価する尺度として説明される。ここではヨーテボリ大学が公開する、更新日2024年1月17日の上肢プロトコル(FMA-UE)の集計欄を読む。 この上肢プロトコルでは、A–Dが運動機能の集計対象となり、最大は66点である。上肢の運動、手関節、手、協調性・速度に関する区分を合わせる。66という数字だけでなく、何を集計した点なのかを残す。
2. 感覚・他動関節運動・疼痛は別区分
同じ上肢プロトコルの集計欄には、Hとして感覚、Iとして他動関節運動、Jとして関節痛が別に置かれている。A–Dの運動66点は、これら全ての領域を含めた合計ではない。 専門職が記録した運動点と、感覚・他動関節運動・疼痛の点を一つの欄へまとめない。運動の合計だけを見て、別領域の状態まで同じ点で測定済みとしない。関節運動と疼痛という異なる対象も、それぞれの区分に対応させる。
3. 点数の範囲と患者全体の状態を分ける
既存教材では、ICFの評価環境と支援条件、関節可動域の測定種別、MRC筋力段階、歩行評価の時間や距離の範囲を分けて読んだ。FMA-UEでは、当該尺度のA–D運動最大66点と、H・I・Jを別に記録する集計範囲を読む。 運動点をADLの回復率に変換したり、最大66点という情報から全ての生活動作や感覚・疼痛まで正常と決めたりしない。本章は実施済みの記録区分を理解するもので、原評価の動作、各項目の0・1・2点の実採点、患者の重症度や治療適否を判断する手順は示さない。