AIS C/D:主要筋の対象範囲と半数の境界
本文の目次
1. 運動不全が確認済みの記録を扱う
AISは、脊髄損傷の神経学的分類に用いられるASIA Impairment Scaleである。本章では、専門評価で運動不全の条件が既に確認された記録について、CとDの区分を読む。原典はASIAが公開するISNCSCIのREV 04/26の文書である。 運動不全の条件をこの教材で新たに確認したり、実際の患者の感覚や運動を検査したりする手順は扱わない。確認済みという前提と、その後に読むC/Dの基準を分ける。
2. 対象は単一NLIより下の主要筋機能
C/Dの境界に用いる母数は、単一の神経学的損傷高位(NLI)より下にある主要筋機能である。全身の筋を一括した母数や、NLIの高位を含む「以下」という対象へ置き換えない。原典のkey muscle functionsという対象を保持する。 その対象の中で、筋力gradeが3以上の主要筋機能がどれだけあるかを読む。主要筋以外を加えたり、NLIより上の筋を加えたりすると、同じC/Dの基準に用いる母数ではなくなる。正常な髄節と椎骨の高さや筋力段階の意味は、既存共通教材・筋力記録の教材を参照する。
3. 半数未満はC、半数以上はDへ対応する
専門評価で運動不全が確認済みという前提で、単一NLIより下の主要筋機能のうちgradeが3以上のものが半数未満ならAIS C、半数以上ならAIS Dに対応する。ちょうど半数は、半数以上のDに含まれる。 MRC尺度での抗重力運動と段階3の対応や、半数を求める算術だけを知っていても、AISの対象母数とC/Dの対応は別に必要である。この区分を回復率、歩行やADLの保証、治療や予後の決定へ変換しない。ここで扱う基準から、他のAIS区分や全体の分類手順まで確定しない。