血管の内側と、交換の境界

血管の内側の空間を内腔といい、その面を内皮という細胞の層が覆う。典型的な動脈や静脈の壁には平滑筋や弾性成分などもある。動脈は圧に耐え、弾性の大きい動脈は広がって戻る。静脈の壁は対応する動脈より薄い傾向があり、血液を蓄える役割もある。毛細血管は薄い壁を通した交換に向くが、全血管が同じ厚さや三層構造ではない。血管壁の外の細胞間の液を間質液(組織液)という。血液から組織細胞へ物質が届くとき、毛細血管壁と組織細胞の細胞膜は別々の境界で、薄い壁が全物質の無制限な通過を保証するわけでもない。

血流と交換は別の向き

上段に横向きの毛細血管を描く。上と下の境界の間は血管内腔で、右向きの太い実線の血流矢印は内腔の中に留まる。下側の毛細血管壁は薄い帯であり、そこへ引出線で直接名前を対応させる。壁の外に間質液、その下に膜で囲まれた一つの組織細胞を置く。血管内腔から下へ向かう丸印付きの破線の矢印は、毛細血管壁を越えて間質液へ届く物質の経路例である。別の丸印付きの破線の矢印は間質液から細胞膜を越えて組織細胞の内部に向かう。毛細血管壁と組織細胞の細胞膜は別位置の境界として直接名を付ける。丸印は物質の経路を識別する模式記号で、血球や特定分子の量ではない。管内血流と壁を越える交換を区別する部分図で、全血が組織へ流れ出すことや全溶質の一律通過を表さない。特殊な透過経路と逆向きの交換の詳細は省略する。
血液は血管の内腔を進みます。物質が組織細胞へ届く経路では、毛細血管壁・間質液・細胞膜を区別します。丸印付きの矢印は交換の経路例で、全血が壁から漏れ出す意味ではありません。通れる物質・方向・量は条件で異なり、全物質の無制限な通過や一定の速度は示しません。