戻りを助ける筋と、逆流を防ぐ弁

静脈の血液も圧差によって流れる。四肢などでは周囲の骨格筋が収縮して静脈を圧迫し、血液を押す力を補う。静脈弁は逆向きの流れを防ぎ、心臓側への戻りを助ける。押す力と弁の役割は別で、弁が血液を新しく作るわけではない。全ての静脈に同じ弁があるわけでもない。静脈内の血液と間質液は別の区画にあり、間質液の一部はリンパ管へ入り、リンパとして進んだ後に静脈へ合流する。組織から戻る液を、初めから全部静脈の内腔にあった血液として描かない。

圧迫と弁は別の役割

上向きを心臓側として、同じ静脈の部分を圧迫前と筋の圧迫中の二段に示す。圧迫前の静脈内腔は広く、左右の筋は細い輪郭で置く。下段では左右の筋が太くなり中央の静脈を押し、圧迫部の内腔が狭くなる。横向きの矢印は左右の筋から静脈へ向かう圧迫を表す。圧迫部より心臓側の弁には中央の通り道が開き、上向きの血流矢印がそこを通る。圧迫部の戻り側の弁は二枚の葉が中央で接し、逆向きの流れを防ぐ。縦の矢印は管内の血流、横の矢印は筋による押す力で、凡例に直接区別する。筋の力が血液を押すことと、弁の受動的な逆流防止を分ける。周囲の筋と静脈の位置・壁・弁の形は見分けるための模式で、全ての静脈がこの形や弁を持つことや、一定の流量は保証しない。
四肢の静脈の例です。周囲の筋が静脈を圧迫すると血液を押す力が加わり、心臓側への弁が開き、戻り側の弁が逆流を防ぎます。押す力と逆流防止は別の働きです。同じ静脈部分の前後を示す模式で、全静脈に同じ弁がある意味ではなく、筋や血管の実寸・量比は示しません。