戻る先は一か所ではない

コルチゾールは、視床下部のCRHと前葉のACTHの分泌を抑える側にも働く。下流の情報が上位へ戻る負のフィードバックである。血液で運ばれる方向と、分泌調節でどこへ作用するかという矢印の意味を分ける。正常に応答する前葉へ届くCRHを一定に保つ比較でも、コルチゾールから前葉への直接の戻りは使える。遊離コルチゾールは、血中の結合たんぱく質と結合していない部分を指す。指定した入力が固定されているなら、その入力の低下を勝手に加えて説明しない。

上位二か所へ戻る調節

上から視床下部とCRH、下垂体前葉とACTH、副腎皮質とコルチゾールの三つの枠を同じ幅で並べる。枠はホルモンを分泌する場所と働きのまとまりで、単一細胞や血管の輪郭ではない。CRHの枠から前葉へ、ACTHの枠から副腎皮質へ、下向きの実線矢印を置き、次のホルモン分泌を促す作用関係を示す。コルチゾールの位置から左側を回る破線が視床下部へ、右側を回る別の破線が前葉へ戻り、どちらも対象の枠の端で抑制を表す棒に終わる。二つの線の起点は下位のコルチゾール、受け手は視床下部と前葉である。コルチゾールは通常の血液循環で上位にも届くが、この破線は抑制作用の関係であり、血液の逆流や専用の戻り血管・軸索ではない。下向きの分泌促進と、上位二か所への抑制を同じ移動矢印として読まない。正常に応答する前葉へCRHを一定に保つ指定模型でも、前葉への直接抑制を使える。図そのものは量や現在濃度、瞬時の完全安定を示さない。副腎髄質や全ての副腎皮質出力へ一般化しない。
正常なHPA軸の代表例です。下向きの矢印は次の分泌を促す関係、破線と端の棒はコルチゾールからの抑制です。戻り先は視床下部と前葉の二か所で、血液の逆流を描いていません。CRHを一定に保つ指定比較でも、前葉への直接の抑制は消えません。枠は場所と働きのまとまりで、一細胞や一本の血管ではありません。