求心と遠心は中枢を基準にする

中枢神経系へ向かう情報を求心性、中枢から末梢へ向かう情報を遠心性という。ここでの「心」は心臓を目印にする意味ではない。頭側・足側や、一個のニューロンの細胞体へ近づくかどうかでも決めない。感覚ニューロンの細胞体が末梢の感覚神経節にあっても、そこから脊髄へ続く枝を進む情報は中枢へ向かうので求心性である。この神経節では、同じ感覚ニューロンの末梢側と中枢側の枝が連続しており、細胞体があることを別ニューロンへの中継と取り違えない。

場所の区分と情報の向き

左の中枢領域の中に上の脳と縦長の脊髄を描き、頭部の外にある脊髄も中枢に保つ。右は末梢領域で、上には感覚神経節内の細胞体の一例を拡大して描く。核を含む丸い細胞体から短い枝が下へ伸び、左右に続く感覚枝につながる。細胞体と枝は一個のニューロンの連続する部分で、この神経節に別細胞への必須シナプス中継は描かない。太い線はこの感覚枝の連続を示す。上の破線矢印は末梢から中枢へ向かう求心性の情報で、感覚神経節の細胞体から離れる区間でも中枢へ向かう。下の実線矢印は中枢から末梢へ向かう遠心性の情報の別の経路例である。矢印は情報方向の表示で、物質一粒の全長移動ではない。構造の領域と情報方向は別の記号で示す。中枢・末梢の枠は実際の体表や細胞膜ではなく、所属を示す模式。頭部の内外や細胞体との距離を中枢・末梢や求心・遠心の定義へ置き換えない。
脳と脊髄は中枢、右の神経節と経路は末梢です。感覚神経節内の一細胞を拡大した例では、細胞体の脇を通る枝が連続しています。求心・遠心は中枢を基準にした情報の向きで、細胞体への近さとは別です。輪郭や配置は所属の模式で、実寸・神経の全走行・体積比は示しません。