押す圧と、濾過に反対する条件

糸球体の毛細血管内の静水圧は、液をボウマン嚢の腔へ押し出す向きに働く。ボウマン嚢の腔の静水圧は、その移動に反対する。血漿たんぱく質が水を血管側へ引く膠質浸透圧も、通常は濾過に反対する側の条件である。同じ障壁で他の条件が保たれる模型なら、押す側の圧が増す場合と、反対する側が強まる場合では濾過を進める力の変化が違う。濾過はこの圧の関係による移動で、尿細管上皮が物質を運ぶ過程とは別である。

濾過を促す圧と、反対の条件

左は糸球体の血液側、右はボウマン腔側で、間に内皮・基底膜・足細胞が関わる別の濾過障壁がある。同じ障壁を三つの行へ繰り返し示す。一行目の血液側の静水圧の矢印は左の血液側から右の腔側へ向く。二行目のボウマン腔の静水圧は腔側から血液側へ、三行目の血漿の膠質浸透圧も血液側へ引く作用を示す。これらは圧の作用方向であり、同量の血液が逆流する絵ではない。下の拡大は内皮・基底膜・足細胞を同じ順に直接名で示し、障壁を一枚の細胞膜としない。三つの矢印の長さや障壁の帯の太さは圧や膜厚の数値ではない。
同じ濾過障壁に対する三つの圧の作用方向を示す模式です。矢印は血流や成分の実移動量を表しません。血液側の静水圧は腔側への濾過を促し、ボウマン腔の静水圧と血漿たんぱく質の膠質浸透圧は通常これに反対します。矢印の長さを強さに対応させず、実際の圧や障壁の厚さは未提示です。