標準偏差と標準誤差

標準偏差は、個々の観測値が平均からどれくらい散らばるかを表します。標準誤差は、同じ条件で標本を取り直したときに推定量がどれくらい変わるかを表す標準偏差です。独立で同じ母集団から抽出した値の平均について、母集団の標準偏差が分かっていれば、平均の標準誤差は「母集団の標準偏差÷√標本数」です。√標本数は、二乗すると標本数になる正の数です。母集団の標準偏差が未知なら、標本から推定した標準偏差を使って標準誤差を推定できます。同じ抽出条件と母集団の散らばりなら、標本数を増やすと平均の標準誤差は小さくなります。個々の値の散らばりが同じ割合で小さくなるという意味ではありません。測定値に一定のずれがあったり、特定の人だけが選ばれたりする問題も、標本数を増やすだけでは解消しません。

個々の値と、標本平均の分布

上の分布は0、5、10の各確率1/3。下は独立な二値の平均0、2.5、5、7.5、10に確率1/9、2/9、3/9、2/9、1/9を置く。各標本が一つの平均を生む。両横軸は同じ値の尺度で、上の一値は一人の観測値、下の一値は一標本の平均を表す。
0、5、10が等確率の母集団模型から、各回独立に二つの値を取り、平均を一つ計算します。上は個々の観測値の確率分布、下はその手順で取り直す標本平均の確率分布です。横軸は同じ尺度でも一つの値が表す対象は異なり、この独立同分布の模型では標本平均の標準誤差は母標準偏差を√2で割った値です。