細胞の情報と人体のまとまり

本文の目次

  1. 細胞から器官系へ
  2. DNAと配列
  3. DNA、ゲノム、染色体
  4. 転写と翻訳
  5. mRNAを使う段階
  6. 配列の変化
  7. 膜を介した輸送
  8. 受動的な拡散

1. 細胞から器官系へ

関連する働きを持つ細胞が集まって組織を作る。複数の組織が一定の形を作り、特定の働きを持つまとまりが器官である。器官どうしが協働し、一つの機能を担うまとまりを器官系という。

2. DNAと配列

DNAはデオキシリボ核酸の略称である。A・T・G・Cで表す塩基の並び方が情報に関わる。同じ種類の塩基を同じ個数だけ含んでいても、その順序が違えば、同じ配列とはいえない。

3. DNA、ゲノム、染色体

生物が持つDNAの全体の情報をゲノムという。核のあるヒトの体細胞では、染色体は主に核に収められている。核DNAには、タンパク質の情報を持つ遺伝子が含まれる。

4. 転写と翻訳

核DNAのうちタンパク質をコードする遺伝子では、核内で情報をmRNAへ写し取る転写が行われる。mRNAの情報に基づき、核外のリボソームでタンパク質を作る過程が翻訳である。転写と翻訳は、同じ過程の二つの呼び名ではない。

5. mRNAを使う段階

新しいmRNAを作る段階と、既にあるmRNAを使う段階は分けて考える。新しいmRNAを作れなくても、利用できるmRNAが残り、リボソームの働きと合成材料が保たれていれば、そのmRNAを使った翻訳が可能な条件となる。

6. 配列の変化

DNAの塩基配列が変わることを突然変異という。タンパク質をコードする配列の変化によって、できるタンパク質の性質が変わったり、作れなくなったりすることがある。どの配列変化でも必ず同じ影響が生じるわけではない。

7. 膜を介した輸送

トランスポーターは、細胞膜の脂質二重層を貫いて埋め込まれた蛋白質である。極性物質やイオンを、細胞膜の内外へ選択的に運ぶ働きがある。

8. 受動的な拡散

濃度の違いによる受動的な拡散では、物質は濃度の高い側から低い側へ移る。この移動の向きと、膜を貫く蛋白質が特定の物質を選んで運ぶ働きは、分けて整理する。