生成速度と残る量を分ける

受容体への入力、新しいcAMPの生成、既にあるcAMPの分解は、別々の過程です。一定期間に残るcAMP量には、初めにあった量と、その期間の生成・分解の両方が関わります。生成速度とは、単位時間に作られる量です。生成速度だけから、後に残る量を決めることはできません。記録を比べる際は、区画・期間・初期量・生成側・分解側のどこが同じかを確認します。残量の差だけで、確認済みの入力や生成条件を書き換えないようにします。

cAMPの生成と分解

生成と分解を上下二段の枠で区分。上段はアデニル酸シクラーゼの名前の下にATP、下向き反応矢印、その下にcAMPとピロリン酸。下段はホスホジエステラーゼの名前の下にcAMPと水、下向き反応矢印、その下に5′-AMP。枠の下に生成と分解は別の反応、ATPへ直接戻らないという説明。
上段はアデニル酸シクラーゼによる生成で、ATPからcAMPとピロリン酸ができます。下段は別の酵素ホスホジエステラーゼによる分解で、水を使ってcAMPから5′-AMPができます。分解の産物をATPへ読み替えません。上下の矢印は二つの化学反応を示し、区画の間を移動する矢印や反応速度の比較ではありません。細胞内で残るcAMP量を読む際は、本文のとおり初期量と生成・分解の両方を確かめます。