身体の過程と、症候が現れる時期

身体の変化が始まる時刻と、本人が症状に気づく時刻は同じとは限りません。障害が小さい時期や、残っている働きが必要を満たす時期には、疾患の過程があっても自覚症状が現れないことがあります。進行や負荷の変化によって必要を満たしにくくなると、同じ疾患でも症候の現れ方が変わります。また、息苦しさという経験は、気道を空気が通りにくい場合、肺でガスが移動しにくい場合、血液の酸素運搬が少ない場合など、異なる経路に関わり得ます。症候は身体の変化を知る手がかりであり、症候の数や名前と疾患の数や名前が一対一で対応するわけではありません。経過を読むには、何がいつ始まり、どの条件で現れたかを身体内の過程と合わせます。

冠動脈の閉塞から機能と情報へ

冠動脈内の閉塞より先の枝が心筋内の毛細血管へ続く。血管の通路、心筋の細胞、血流・酸素供給不足による働きの低下を別段階で置く。残る働きと需要により不足と症候の現れ方が異なり、本人の経験を訴えから知る側と観察・測定の所見が別に分かれる。
冠動脈の通路が塞がった条件から、閉塞より先の心筋への血流・酸素供給不足、働きの低下へ続きます。残る働きと需要によって必要を満たせるかが異なり、経験や所見の現れ方と時期も変わります。経験を訴えから知ることと、観察・測定で得る所見は別の情報経路です。