代理権消滅後の元の権限内と権限外

法令基準日:2026年4月1日。適用時点は限定的に確認しています。 2026年4月1日を基準とする民法112条の代理権消滅後の行為。元の代理権の範囲内について消滅を知らず無過失の第三者に対する本人の責任と、過失による不知の例外を読む。範囲内なら1項の責任を負うべき場合という前提を与え、範囲外の行為について2項の正当な理由という追加条件を分ける。消滅・過失・正当な理由の具体認定、商法等の特則、全表見代理や取引全体の効力・第三者判例や旧法は評価しない。

本文の目次

  1. 消滅前の範囲と消滅後の行為
  2. 元の範囲内で消滅を知らず無過失
  3. 過失で知らなかった場合は例外
  4. 元の範囲外には追加の正当な理由
  5. 具体的な認定と取引全体の効力は別

1. 消滅前の範囲と消滅後の行為

112条では、以前は代理権を持っていた人が、その代理権の消滅後に第三者と行為をした場面を読む。元の代理権の範囲は、授与の表示だけの109条での表示範囲と混ぜない。具体的な消滅事由や成立時点はここで認定しない。

2. 元の範囲内で消滅を知らず無過失

1項本文は、代理権の消滅後、その元の範囲内の行為について、消滅の事実を知らなかった第三者に対する本人の責任を定める。消滅を知らず、知らなかったことに過失もない条件を与えたXで本文の責任を読む。

3. 過失で知らなかった場合は例外

1項ただし書は、第三者が過失によって消滅の事実を知らなかった場合を除く。不知という一語だけで、過失があっても必ず本文の責任が生じるとはしない。基本問題では過失不知という条件を与え、過失の具体的な認定はしない。

4. 元の範囲外には追加の正当な理由

2項は、元の範囲内の行為なら1項によって本人が責任を負うべき場合という前提の下、範囲外の行為について、その行為の代理権を信ずべき正当な理由があるときに限り本人の責任を定める。範囲外のYを、追加条件なしに1項の範囲内行為へ含めない。

5. 具体的な認定と取引全体の効力は別

確認するのは1項本文と過失不知の例外、2項の範囲内責任前提と範囲外の追加条件である。第三者の現実知の別事例、具体消滅・過失・正当な理由、商法等の特則、取引全体の効力まで評価したとはしない。

代理権消滅後の元の範囲内は不知無過失で1項本文責任、範囲外は範囲内責任前提と追加正当理由を分ける

代理権消滅後の元の範囲内は不知無過失で1項本文責任、範囲外は範囲内責任前提と追加正当理由を分ける
代理権消滅後の元の範囲内は不知無過失で1項本文責任、範囲外は範囲内責任前提と追加正当理由を分ける