制限行為能力者の詐術と取消し

法令基準日:2026年4月1日。適用時点は限定的に確認しています。 この単元では、2026年4月1日以後に行われる法律行為を考えます。法令の基準日は2026年4月1日です。

本文の目次

  1. 取消しの規定に21条の条件を重ねる
  2. 条件を省かずに判断する
  3. 行為の取消しと本人の能力を区別する

1. 取消しの規定に21条の条件を重ねる

能力の制限を理由に取り消すことができる行為についても、21条は、制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるために詐術を用いたとき、その行為を取り消すことができないと定める。相手方に行為能力者だと信じさせる目的と、詐術を用いたという条件を一緒に読む。

2. 条件を省かずに判断する

制限行為能力者であることだけで、詐術を用いたとは判断しない。21条を適用するには、行為能力者であることを信じさせるために詐術を用いたという条件が問題になる。具体的な言動がその条件に当たるかどうかと、条件を満たしたときに生じる条文の効果を分けて考える。

3. 行為の取消しと本人の能力を区別する

21条の効果は、その行為を取り消すことができないということである。詐術を用いたために本人が行為能力者となるという規定ではなく、以後のすべての行為について能力の制限がなくなるわけでもない。また、その行為を当然に無効とすることや、家庭裁判所の別の審判を待つことに置き換えない。

制限行為能力者による行為能力者との誤信のための詐術使用から当該行為の取消不可へ結び付ける

制限行為能力者による行為能力者との誤信のための詐術使用から当該行為の取消不可へ結び付ける
制限行為能力者による行為能力者との誤信のための詐術使用から当該行為の取消不可へ結び付ける