未成年者の同意・財産処分と営業

法令基準日:2026年4月1日。適用時点は限定的に確認しています。 この単元では、2026年4月1日以後に行われる法律行為を考えます。

本文の目次

  1. 未成年者の法律行為と同意の原則
  2. 単に権利を得る・義務を免れる例外
  3. 同意を欠く行為と意思能力を欠く行為
  4. 目的を定めて処分を許した財産
  5. 目的を定めない処分許可
  6. 許された営業に関する行為能力
  7. 営業許可の取消し・制限は別の問い

1. 未成年者の法律行為と同意の原則

未成年者が法律行為をするには、原則として法定代理人の同意が必要です。法定代理人は、法律上、その未成年者を代理する立場にある人です。本人に意思能力があることだけで、年齢による行為能力の制限がなくなるわけではありません。まず同意原則を読み、次に例外や許可の対象を確かめます。

2. 単に権利を得る・義務を免れる例外

単に権利を得る行為、又は単に義務を免れる行為は、法定代理人の同意を必要とする原則の例外です。「単に」という限定が大切です。権利を得ても新たな負担を伴う行為や、ある義務を免れる代わりに別の負担を負う行為まで、この例外だけで自由にできるとは読めません。

3. 同意を欠く行為と意思能力を欠く行為

同意が必要な未成年者の法律行為が、その同意を欠くときは、取り消すことができます。一方、意思表示をした時に意思能力がなかった法律行為は無効です。前者は必要な同意の有無、後者は意思表示をした時の能力という別の条件を見ます。同意を欠いたから常に当然無効になる、という説明ではありません。

4. 目的を定めて処分を許した財産

法定代理人が目的を定めて財産の処分を許した場合、未成年者はその目的の範囲内で、その財産を自由に処分できます。「通学用の本を買うため」に金銭の処分を許可した場合は、その目的を確かめます。金銭を渡された事実だけから、すべての用途の処分許可を推測してはいけません。

5. 目的を定めない処分許可

目的を定めないで処分を許した財産も、未成年者が自由に処分できます。許可の対象はその財産です。目的の指定がないことから、すべての財産の処分や営業まで自由にできるとは読めません。

6. 許された営業に関する行為能力

一種又は数種の営業を許された未成年者は、その営業に関しては成年者と同じ行為能力を有します。成年者と同じになるのは、許された営業に関する範囲です。営業を許されたことで年齢上の成年になる、又はその営業以外のすべての法律行為まで同じ能力を得る、という説明ではありません。

7. 営業許可の取消し・制限は別の問い

その営業に堪えることができない事由があるとき、法定代理人は親族編の規定に従い、営業の許可を取り消し、又は制限できます。取り消す対象は許可で、5条2項の法律行為の取消可能とは区別します。事由も親族編の規定も不要な無条件の対応ではありません。

未成年者の同意と意思能力

未成年者の同意と意思能力
未成年者の同意と意思能力

未成年者の処分と営業の許可

未成年者の処分と営業の許可
未成年者の処分と営業の許可