時効の効力の人的範囲と利益者への通知

法令基準日:2026年4月1日。適用時点は限定的に確認しています。 2026年4月1日を基準とする民法153条全3項と154条全文。153条の各事由が生じた当事者及び承継人間に限られる人的範囲と、148条1項各号又は149条各号の手続を時効の利益を受ける者以外にしたという与件で、その利益を受ける者への通知を必要とする154条の条件を読む。各項の効果分類の具体的事例、当事者・承継人の認定、現実の手続や通知到達・適法性、全時効要件、実日計算、判例や旧法は評価しない。通知は必要条件で、通知だけで他の全要件が満たされるとはしない。

本文の目次

  1. 当該事由の当事者と承継人の間だけ
  2. 別の者への手続なら、利益を受ける者への通知が必要

1. 当該事由の当事者と承継人の間だけ

153条1項は147・148条による完成猶予又は更新、2項は149〜151条による完成猶予、3項は152条による更新について、各事由が生じた当事者及びその承継人の間だけに効力を限る。第三者一般へ当然に及ぶ効果ではない。ここでは共通する人的範囲を読み、各手続の効果分類の具体的事例や当事者・承継人に当たるかの認定は別に扱う。

2. 別の者への手続なら、利益を受ける者への通知が必要

154条は148条1項各号又は149条各号の手続を時効の利益を受ける者に対してしない場合、その者に通知した後でなければ完成猶予又は更新の効力を生じないと定める。必要な通知先は利益を受ける者であり、手続を受けた別の者への通知に置き換えない。通知後という必要条件を、通知だけで他の全要件も満たすという十分条件に広げない。現実の通知到達や手続の適法性は評価しない。

時効の効力の当事者承継人間への限定と別の者への手続に必要な利益者への通知

時効の効力の当事者承継人間への限定と別の者への手続に必要な利益者への通知
時効の効力の当事者承継人間への限定と別の者への手続に必要な利益者への通知