自己契約・双方代理とその他の利益相反
法令基準日:2026年4月1日。適用時点は限定的に確認しています。 2026年4月1日を基準とする民法108条の自己契約・双方代理とその他の代理人本人間の利益相反の基本。各類型への該当性、債務の履行又は本人の事前許諾の有無を条件として与える。1項と2項の無権代理のみなし及び各ただし書を区別する。具体的な利益相反・債務履行・許諾の範囲、行為全体の効力・取消しや追認の成立、第三者保護や旧法の扱いは評価しない。
本文の目次
1. 自己契約と双方代理の役割を読む
自己契約は、代理人が本人を代理すると同時に、その取引の相手方にもなる場面である。双方代理は、同じ代理人が同一の法律行為について当事者双方を代理する場面である。この単元では類型に当たることを条件として与え、実際の取引を認定しない。
2. 1項の原則は無権代理のみなし
108条1項本文は、同一の法律行為について相手方の代理人として、又は当事者双方の代理人としてした行為を、代理権を有しない者がした行為とみなす。このみなしを当然無効や取消し成立へ置き換えない。例外に当たる条件があるかを次に確かめる。
3. 1項の例外は履行又は事前許諾
1項ただし書は、債務の履行及び本人があらかじめ許諾した行為を例外とする。双方代理で双方の本人があらかじめ許諾していたと与えられた場合は、1項本文によるみなしの例外を読む。一方の許諾を他方の許諾へ自動的に置き換えない。
4. その他の利益相反は2項で読む
108条2項は、1項本文の自己契約・双方代理以外の、代理人と本人の利益が相反する行為についても無権代理とみなす。ただし書の例外は、本人があらかじめ許諾した行為である。1項にある債務の履行の例外を、2項へそのまま移して読まない。
5. 該当性と全体の効力は別に確かめる
自己契約・双方代理・その他の利益相反、債務の履行又は本人の事前許諾は条件として与える。具体的な該当性や許諾の範囲を認定せず、項ごとのみなしと例外を区別するところまでを確認する。行為全体の効力、取消しや追認の成立、第三者保護の要件まで確認したとはしない。