疾患概念と個人の徴候を分ける

上位・下位両運動ニューロンの変性・消失という疾患概念を学ぶことは、全ての患者に両方の障害徴候が常に同じ程度・同じ時刻で目立つと決めることではない。ALSには発症のしかたや前面に出る症候に多様性がある。 認知症を伴う例もあるため、認知機能の問題は起こらないという条件を付け加えない。本章は患者の診断・病期・個別の経過を決める規則ではない。神経徴候の誘発、筋電図の判読、薬剤・呼吸や栄養の治療選択や実施手順を示さない。

ALSの両運動ニューロンの病的変化

上位運動
ニューロン。下位運動
ニューロン。進行性に
変性・消失
ALSの疾患概念で上位・下位運動ニューロンの両者が進行性に変性・消失する関係を示す独自概念図。正常な回路の接続、一方から他方への障害の順序、全ての患者で両障害徴候が常時同時に現れる規則を示す図ではない。