潜在性結核感染:菌の生残と免疫封じ込み
本文の目次
1. LTBIでは生きた結核菌が残る
潜在性結核感染(LTBI)では、体内に生きた結核菌が非活動性の状態で残っていると説明される。菌が生残することと、全ての菌が死滅して体内からなくなったことを区別する。 LTBIの説明には結核の症状がない状態が含まれるが、症状がないという情報だけから個人をLTBIと判断することはできない。結核の発病があっても、症状がみられない場合がある。
2. 免疫による封じ込みと肉芽腫形成
CDCが示すLTBIの成立経路では、肺胞にある結核菌をマクロファージが取り込み、他の白血球への提示を通じて免疫応答が起こる。白血球は多くの菌を殺すか封じ込め、肉芽腫が形成されると説明される。 この免疫による封じ込みの経路と、LTBIで生きた菌が残ることを合わせて読む。既存の病理教材で学ぶ、傷害後の修復性肉芽組織を形成する過程だけへ置き換えない。全ての菌が死滅した、全ての菌が必ず同一の肉芽腫に含まれるという説明でもない。
3. 一部で菌の増殖から発病へ進む
LTBIから、一部では結核菌が免疫系を上回り増殖し、結核の発病へ進むと説明される。封じ込められた状態で菌が生残することと、菌の増殖が進み発病することを区別する。 全てのLTBIが必ず発病するという意味ではない。この病態の対応だけで、個人の感染性を除外したり、診断、検査、隔離、施術の適否や治療を決めたりしない。