第74章 急性白血病の病的な未熟細胞由来
本文の目次
1. がん化する未熟な細胞を比べる
急性骨髄性白血病(AML)の代表的な説明では、骨髄芽球に異常が起こり、がん化した白血病細胞が主に骨髄で増殖する。骨髄芽球は、骨髄系の分化過程にある未熟な細胞である。 AMLには、骨髄芽球からさらに分化した前骨髄球に異常が起こる急性前骨髄球性白血病もある。全AMLのがん化する段階を、同じ骨髄芽球だけに限らない。
2. リンパ球になる前の細胞の病的増殖
急性リンパ性白血病(ALL)では、リンパ球になる前の細胞ががん化し、白血病細胞として増殖する。正常なリンパ球の形成や成熟を述べるだけでは、この病的な増殖を説明できない。 がん化する細胞の由来と、どこまで成熟した段階かを一緒に読む。ALLの説明を、すでに成熟したリンパ球だけのがん化へ置き換えない。
3. 由来・成熟段階・増殖を一組にする
本章では、AMLの骨髄芽球や前骨髄球段階の異常と、ALLのリンパ球になる前の細胞の異常を、それぞれ白血病細胞の病的増殖へ結び付ける。骨髄で増えるという場所だけでは、両者の由来と成熟段階を分けられない。 未熟な細胞があるという情報だけでも、病気の診断は確定できない。ここでの対応は選択した病態の説明であり、個人の検査値や症状から診断・治療を決める手順には用いない。