柔道整復師法:報告・検査と使用制限等の条件
本文の目次
1. 21条:報告・検査は必要性と対象を読む
柔道整復師法21条では、都道府県知事が必要があると認めるとき、施術所の開設者又は柔道整復師に必要な報告を求めることができる。また、その職員に施術所へ立ち入らせ、構造設備又は衛生上の措置の実施状況を検査させることができる。 報告を求める相手方は開設者だけに限られない。必要性の認定に基づく調査の権限を、設備基準の不適合や衛生措置の未実施を認めた後の措置と区別する。ここでの都道府県知事には、18条の定義により、保健所を設置する市又は特別区では市長又は区長が対応する。
2. 22条:設備・衛生の不適合に対する開設者への措置
22条では、施術所の構造設備が20条1項の基準に適合していないと認めるとき、又は20条2項の衛生上の措置が講じられていないと認めるときが条件になる。その相手方は施術所の開設者である。 この場合、期間を定めて施術所の全部又は一部の使用を制限・禁止すること、又は構造設備を改善し、若しくは衛生上の措置を講ずべき旨を命ずることができる。報告・検査が必要と認められたという情報だけで、この設備・衛生の条件まで満たされたと決めない。使用制限等ができることを、全ての事例で全所の使用禁止が必須という意味にも広げない。
3. 調査と措置を、条件・相手方の組合せで区別する
21条の報告・検査と22条の使用制限等は、同じ施術所に関係していても、条件と相手方の組合せをそれぞれ確認する。21条の報告は必要性の認定に基づき、開設者又は柔道整復師を相手方とする。22条の措置は設備基準不適合又は衛生措置未実施の認定に基づき、開設者を相手方とする。検査をすることと、直ちに使用制限等を命ずることを同じ権限として扱わない。 あはき法にも報告・検査と施術所の設備・衛生に関する措置の対応があり、この仕組みは共通知識の候補である。医療法の病院等の監督は対象施設・相手方・検査対象が異なるため、資格名や施設名だけを入れ替えて全ての条件を移さない。公法の一般概念と20条の設備・衛生の基礎は既存教材を参照する。本章は具体的な不適合を判定したり、行政上の命令を実施したりする手順を示さない。