大腿骨頭壊死症:発生と症状の段階
本文の目次
1. 骨壊死が成立する段階
特発性大腿骨頭壊死症では、大腿骨頭の一部が血流の低下によって壊死する。ここでいう壊死の発生と、自覚症状が現れる発症は、同じ時点を指さない。骨壊死が成立しただけの時点では、自覚症状がないという疾病の説明を理解する。 血流が不足することと、組織が壊死することの一般的な関係は、既存の病理学の基盤につなげる。
2. 骨頭の支持と圧潰
壊死した部分が体重を支えきれなくなると、大腿骨頭が潰れて陥没変形を起こし、痛みの出現につながる。骨組織が壊死した段階、骨頭の支持が破綻して圧潰する段階、自覚症状が現れる段階をつなげて理解する。 壊死範囲が小さい場合など、痛みが現れずに経過することもある。壊死があるという説明を、そのまま全例の圧潰や症状出現へ置き換えない。
3. 疾病の段階と患者評価
病態の段階を理解することと、患者の原因や病期を判定することは別の課題である。痛みの有無だけで壊死の有無や骨頭の状態を確定しない。新たな痛みや動作の変化など、疑わしい悪化は記録だけで放置せず、医療評価へ共有する。 変形性股関節症の関節裂隙や生活動作、骨粗鬆症の低骨量・微細構造の変化は、それぞれの病態に結び付ける。ここでの段階の説明から、荷重の方法、薬剤の変更や治療を選ばない。