脊柱側弯症:原因による分類
本文の目次
1. 側方の曲がりと原因は別の情報
側弯症では、背骨が左右に弯曲し、背骨自体のねじれを伴うことがある。ねじれは全ての側弯で必ず認める条件ではない。曲がる方向や程度だけから、その原因を決めることはできない。 本章では、側弯症の原因と疾病分類の対応を学ぶ。左右への曲がりやねじれの情報と、その原因の情報を分けて読む。
2. 先天的な脊柱異常と神経・筋の異常を分ける
脊柱の先天的な異常による側弯は、先天性側弯症へ対応する。神経や筋の異常による側弯は、症候性側弯症へ対応する。先天性では脊柱の先天的な異常、症候性では神経・筋の異常という、具体的な原因の情報を保つ。 日本整形外科学会のこの分類では、原因が不明の側弯を特発性側弯症と呼ぶ。原因が不明という説明を、脊柱の先天的な異常が確認された説明や、神経・筋の異常による説明と交換しない。『症候性』は症状がある全ての側弯をまとめる名称として読むのではない。
3. 原因分類を個人の診断手順にしない
脊柱の先天的異常による側弯と、神経・筋の異常による側弯は、原因について確認された情報から区別する疾病分類である。肩や腰の左右差があるという所見だけでは、どちらの原因が確認されているかを代替しない。原因不明という記録だけから、新しい先天異常や神経・筋の異常の有無を自分で確定するものでもない。 この原因分類は、個人を前かがみにして観察する検査、画像の撮影・判定、装具・運動・手術の適否を決める手順ではない。既存の脊髄・神経根の圧迫、椎体の圧潰、分離・すべりの病態と、側弯症の原因分類を同じ情報へまとめない。