肩側上腕二頭筋腱断裂とPopeye変形
本文の目次
1. 肩側の腱が支える上腕二頭筋
上腕二頭筋は上腕の前側にあり、腱を介して骨とつながっている。肩側の腱は、筋を張った状態に保つ役割も担う。 肩側で腱が切れると、この支えが失われ、筋腹の見え方が変わることがある。腱の断裂と筋腹の形の変化を、別々の情報ではなく、つながった仕組みとして読む。
2. 張って保てない筋腹は肘寄りに見える
肩側の上腕二頭筋腱が断裂すると、切れた腱は筋を張って保てなくなる。その結果、上腕の筋腹が肘に近い位置へ寄り、肘の少し上に膨らみが見えることがある。 この形態はPopeye変形と呼ばれる。対応は「肩側の腱断裂→筋を張って保てない→筋腹が肘寄りに膨らんで見える」であり、肩寄りの膨隆と取り違えない。
3. 形態の変化と筋全体の機能を分ける
上腕二頭筋には肩側に二つの腱の付着があり、長頭腱が完全に断裂しても、短頭側の付着が残ることがある。そのため、筋腹の形が変わることと、上腕二頭筋の機能がすべて失われることは同じではない。 Popeye変形は腱断裂で現れ得る形態であり、すべての断裂で必ず見えるとは限らない。形の説明だけで個々の人の断裂を確定することはできない。