制限行為能力者の相手方の催告
法令基準日:2026年4月1日。適用時点は限定的に確認しています。 この単元では、2026年4月1日以後の法律行為と催告を考えます。法令の基準日は2026年4月1日です。
本文の目次
1. 催告先と通知を対応させる
20条は、取消すことができる行為を追認するかどうか、相手方から応答を求める催告を定める。制限行為能力者は、未成年者、成年被後見人、被保佐人及び17条1項の審判を受けた被補助人をいう。本人が行為能力者となったか、催告を受ける者に権限があるか、どの通知を期間内に発する必要があるかを対応させる。
2. 行為能力者となった後の本人への催告
20条1項では、本人が行為能力の制限を受けない者となった後、相手方はその本人に1か月以上の期間を定め、取消すことができる行為を追認するかどうか確答すべき旨を催告できる。期間内に確答を発しないときは、行為を追認したものとみなす。条文の条件は期間内に確答を発しないことであり、通知が届いた日を使う期間の具体的な計算とは分けて読む。
3. 能力者とならない間は権限内の法定代理人等へ
20条2項は、本人が行為能力者とならない間、法定代理人、保佐人又は補助人へ、その権限内の行為について1項の催告をする場面を定める。これらの者が1項の期間内に確答を発しないときも、1項後段と同様となる。その者の権限内という条件を落とさず、特別方式の具備通知の例外は3項で別に読む。
4. 特別の方式を要する行為の具備通知
20条3項では、特別の方式を要する行為について、1項又は2項の期間内にその方式を具備した旨の通知を発しないとき、その行為を取り消したものとみなす。通常の確答を発しない場合の追認みなしと、特別方式の具備通知を発しない場合の取消しみなしを分ける。
5. 本人への追認取得の催告と通知
20条4項により、相手方は、被保佐人又は17条1項の審判を受けた被補助人本人へ、1項の期間内に保佐人又は補助人の追認を得るべき旨を催告できる。本人がその期間内に追認を得た旨の通知を発しないとき、その行為を取り消したものとみなす。追認を取得した事実だけへ条件を置き換えず、取得した旨の通知を発することを読む。
6. 無権代理の催告と効果を区別する
代理権がない者が他人の代理人としてした契約について、114条では、相手方が本人に相当の期間を定め、追認をするかどうか確答すべき旨を催告できる。期間内に確答をしないときは、追認を拒絶したものとみなす。20条1項の行為能力者となった本人への催告と、114条の無権代理契約の本人への催告では、期間の定め方、応答の条件、みなしの効果を区別する。同じ催告という語だけから、効果を一致させない。