外国法人の認許と登記の条文上の区別
法令基準日:2026年4月1日。適用時点は限定的に確認しています。 この単元では、2026年4月1日時点の民法の、外国法人の認許と権利、法人及び外国法人の登記に関する規定を考えます。法令の基準日は2026年4月1日です。
本文の目次
1. 認許は外国法人の成立を認めること
認許は、ここでは外国法人の成立を日本で認めることをいう。35条1項は、外国法人の成立を原則として認許しない一方で、原則の対象から除かれるものと、法律又は条約による例外を定めている。
2. 原則の対象から除かれるものと但書
35条1項は、国、国の行政区画及び外国会社を原則の対象から除く。さらに但書では、法律又は条約の規定により認許された外国法人はこの限りでないとする。外国法人はすべて認許されないとも、すべて認許されるとも読まない。
3. 日本の同種法人と同一の私権
35条2項は、前項の規定により認許された外国法人が、日本において成立する同種の法人と同一の私権を有すると定める。私権とは私法上の権利という意味である。比較対象をすべての種類の法人や自然人へ置き換えない。
4. 同一私権にも但書がある
35条2項但書は、外国人が享有することのできない権利と、法律又は条約中に特別の規定がある権利については、この限りでないとする。享有は権利を有することをいう。同一の私権という本文だけを取り出し、すべての権利を無条件に有するとしない。
5. 登記は民法その他の法令による
36条は、法人及び外国法人が、民法その他の法令の定めるところにより登記をするものとする。対象は外国法人も含み、根拠は民法だけに限られない。35条の成立の認許と、36条の登記に関する規律を区別する。
6. 条文の条件と個別手続を区別する
この章では、外国法人の認許の原則と例外、認許された外国法人の私権と但書、法人及び外国法人の登記の法律による規律を対応させる。具体的な団体の該当性、条約の認許条件、特定の権利の享有可否、登記の項目・期限・申請手順は、それぞれ別の規定と条件に基づく問題である。