外国法人の事務所設置登記と変更登記
法令基準日:2026年4月1日。適用時点は限定的に確認しています。 この単元では、2026年4月1日時点の民法の、外国法人の事務所設置時の登記と登記事項の変更の規定を考えます。民法37条1項・2項の条文上の規律を対象とし、外国で変更事項が生じた場合の期間の起算は別に扱います。法令の基準日は2026年4月1日です。
本文の目次
1. この条文の外国法人の範囲
37条の外国法人は、35条1項但書に規定する外国法人に限られる。36条の法人及び外国法人という一般的な登記の規律と、この条文の限定された対象を区別する。外国会社の会社法による登記を、この条文の説明へ置き換えない。
2. 日本の事務所設置と所在地での登記
対象外国法人が日本に事務所を設けたときは、3週間以内に、その事務所の所在地において1項各号の事項を登記しなければならない。日本に設けた事務所という出来事、その所在地という場所、3週間以内という期間を組み合わせて読む。
3. 登記する六つの事項
1項各号は、外国法人の設立の準拠法、目的、名称、事務所の所在場所、存続期間を定めたときのその定め、代表者の氏名及び住所を掲げる。設立の準拠法は、設立について従う法律という意味である。存続期間の事項は条件付きであり、存続期間を必ず定めるという規律ではない。代表者については氏名と住所の両方を含む。
4. 各号事項の変更と変更登記
2項は、1項各号に掲げる事項に変更を生じたとき、3週間以内に変更の登記をすることを求める。この章では2項の条文上の期間を読む。外国において登記事項が生じた場合の起算については、4項に別の規定があるため、ここで具体的な期限を計算しない。
5. 登記前の変更は第三者に対抗できない
2項後段は、登記前には、その変更をもって第三者に対抗することができないとする。ここでは、その変更を第三者に主張できないという規律を読む。変更自体をあらゆる関係で無効とする説明や、登記後にはどの第三者にも常に優先するという説明には広げない。
6. 設置と変更を分けて読む
1項は対象外国法人の日本の事務所設置と各号事項の登記、2項はその各号事項の変更と変更登記を定める。存続期間の条件付き項目、代表者の氏名及び住所、登記前の第三者対抗不可を落とさずに対応させる。仮処分等の登記、外国で生じた事項の期間起算、初めて事務所を設けた場合の成立否認、移転や過料は、それぞれ別の規定として読む。