時効の効力・援用と事前放棄の禁止
法令基準日:2026年4月1日。適用時点は限定的に確認しています。 2026年4月1日を基準とする民法144条~146条。時効の効力は起算日に遡ること、裁判所が時効によって裁判するには当事者の援用を要すること、消滅時効の当事者に保証人・物上保証人・第三取得者その他権利の消滅について正当な利益を有する者を含むこと、時効利益はあらかじめ放棄できないことを読む。具体的な起算日や完成、正当な利益の該当性、完成後の放棄・承認、判例や旧法は評価しない。
本文の目次
1. 時効の効力は起算日に遡る
144条は、時効の効力がその起算日にさかのぼると定める。具体的な時効の起算日や完成の有無は、別の要件をもとに判断する。ここでは効力の遡る時点だけを読み、期間が経過したという事情だけで具体的な権利の帰属や消滅を認定しない。
2. 裁判所の適用と援用する当事者を読む
145条は、当事者が援用しなければ、裁判所が時効によって裁判することはできないと定める。消滅時効の当事者には、保証人、物上保証人、第三取得者、その他権利の消滅について正当な利益を有する者を含む。この括弧書を消滅時効という限定なしに広げず、三つの類型だけで閉じない。具体的な利益の該当性は評価しない。
3. 事前放棄の禁止と完成後の扱いを分ける
146条は、時効の利益をあらかじめ放棄することはできないと定める。基礎問題では完成前の事前放棄に答える。完成後の放棄や権利の承認、判例上の扱いは別の論点であり、この規定だけからその扱いを推測しない。