始期・停止条件と第三者の取得時効
法令基準日:2026年4月1日。適用時点は限定的に確認しています。 2026年4月1日を基準とする民法166条3項本文とただし書の全文。始期付権利又は停止条件付権利の目的物を第三者が占有していることを与件とし、前二項の規定がその第三者のために占有開始時から取得時効が進行することを妨げないという対応を読む。権利者がその時効を更新するため、いつでも占有者の承認を求められることも読む。承認を求めることだけで当然に時効が更新したとは評価しない。162条から166条3項までの区分は前章で読んだ前提として用いる。実際の権利や始期・条件・第三者占有・承認成立の認定、更新の成否、全取得消滅時効要件・援用・実日計算、判例旧法は評価しない。
本文の目次
1. 第三者の占有開始時から進行を妨げない
166条3項本文は、始期付権利又は停止条件付権利の目的物を占有する第三者のために、前二項の規定が、その占有開始時から取得時効が進行することを妨げないと定める。権利者側に始期や停止条件があることだけを理由に、第三者の取得時効の進行を必ず止めるとは読まない。具体的な権利・占有や取得全要件は別に扱う。
2. いつでも占有者の承認を求められる
同項ただし書は、権利者がその時効を更新するため、いつでも占有者の承認を求められると定める。求める相手は占有者であり、始期到来後や条件成就後だけに限らない。承認を求めることと、実際に承認が成立したことを区別し、要求だけで当然に時効が更新したとは評価しない。