感染と、感染による病変や症状

感染は、病原体が宿主の適した部位に居着いて増殖するなど、宿主との関係が成立した状態です。臓器の内部へ入り組織で増殖する例に加え、粘膜の表面で増殖する例もあります。全ての感染に、組織の奥まで入る同じ経路を要求しません。その感染により組織の異常である病変や症状が生じ、病気として現れることを発症といいます。症状が現れていない感染は無症候感染と呼びます。感染が成立することと、症状が現れることは同じ時点とは限りません。表面へ付着しただけの段階、臓器内で増殖が確認された段階、その増殖に由来する症状が現れた段階を記録した例では、それぞれの観察を分けて追います。

表面での付着・定着と感染の観察

各段の下側は上皮を含む粘膜の表面。上段は表面へ付着した微生物、中段はその後も持続して存在する微生物、下段は適した部位の粘膜表面で増殖する感染の例。全ての感染で上皮より奥への侵入が必要なわけではなく、病変や症状は別の観察対象。
微生物が表面についたこと、同じ場所に持続して存在したこと、宿主の適した部位で増殖するなど感染が成立したことは、それぞれ別の観察です。感染には粘膜表面で増殖する例もあります。感染による病変や症状が現れる発症は別に確認し、症状がない感染もあります。