血中濃度と、貯蔵や利用の量

血糖値は血液中のグルコース濃度です。細胞のグリコーゲン量や全身の貯蔵エネルギー量ではありません。体積を一定にした模型で血液から細胞へグルコースが移れば、血中の濃度低下と細胞内の貯蔵増加が同時に起こり得ます。逆に、一定の血中濃度でも、肝からの供給と組織での利用が釣り合って続いている場合があります。ある瞬間の濃度、ある期間の吸収量、単位時間当たりの利用の率は別の記録です。濃度だけで全経路の量や速度、個人の正常性を決められるわけではありません。

食後と食間の調節

上下の正常代表関係を比較する。食後は膵から血中へ出るインスリンの破線作用矢印が、肝・筋のグリコーゲンの貯蔵と脂肪組織のトリアシルグリセロールの貯蔵へ向く。血液の栄養成分から各組織への実線の取り込みはその破線と別である。食間は膵から血中へ出るグルカゴンが、肝のグリコーゲン分解・糖新生へ破線で作用し、肝から血液へグルコースを供給する実線を描く。赤系の筋のグリコーゲンは筋自身の利用へ反応矢印で続き、筋から血液の遊離グルコースへ向かう矢印はない。脂肪組織からの脂肪酸・グリセロールの動員は血液の側へ向けた別の実線とする。最下部に、本体と同じ実線/破線と矢印形を実サイズで置き、物質と作用を文字で区別する。
実線は代表的な物質の取り込み・供給、破線の開いた矢印はホルモンの作用です。肝・筋のグリコーゲンと脂肪組織のトリアシルグリセロールは別の貯蔵です。食間の肝はグリコーゲン分解と糖新生から糖を血液へ供給し、筋の貯蔵は主に筋自身で使います。糖新生にはグリセロール・乳酸・糖原性アミノ酸などが使われ、腎なども関わります。全細胞の糖取り込みにインスリンが必須という図ではなく、全経路の量・速度も示しません。