アポトーシスと、断片を取り込む細胞

アポトーシスは、細胞内の制御された過程によって細胞が死ぬ方式です。細胞が縮み、膜で包まれた断片となり、周囲の細胞やマクロファージなどに取り込まれる経路をとります。マクロファージは、異物や死細胞などを取り込む食作用を担う細胞です。膜で包んだ断片を処理することは、内容物が周囲へ大量に漏れることとは違います。典型的には壊死より周囲の炎症が弱い傾向がありますが、全ての条件で炎症が必ずゼロという意味にはしません。アポトーシスは発生や組織の正常な細胞数調節にも、傷害された細胞の除去にも関わります。正常のときだけに起こる方式ではありません。

膜からの漏出と膜包断片の取り込み

上段は細胞膜に実際の切れ目があり、細胞内容物がその開口から周囲へ漏れる壊死。下段は縮小した細胞から膜で囲まれた断片が生じ、マクロファージに取り込まれる。マクロファージの細胞内にも膜で囲まれた断片が収納され、漏出とは異なる行き先がある。
典型的な壊死では膜を維持できなくなり、内容物が周囲へ漏れ出して炎症反応に関わります。アポトーシスでは細胞が縮み、膜に包まれた断片が周囲の細胞やマクロファージに取り込まれます。後者では通常、強い漏出や炎症が起こりにくくなります。