同じ参加者でも時間で力が重なる

同じ筋線維群、同じ一回の力応答、同じ動員数を比べると、十分な弛緩の前に次の有効な刺激が来れば、残る力に次の応答が加わり得る。これが機械的な力の時間的加重である。ニューロンの局所電位の加重とは、記録する量が違う。力が大きいことから、一個の活動電位のピークが高くなった、参加する運動単位が増えたと決められない。力の応答には限界もあるので、頻度を上げれば無条件・無制限に力が増えるという則ではない。

電位と力は別の記録

上は二回の活動電位を電位の縦軸と時間の横軸に描く。同じ高さの二つの細い波形はそれぞれ元の電位へ戻り、二回目は膜が回復した後という模型条件を図内に示す。下は力の別の縦軸と、上と対応した同じ時間窓で、一回目と二回目それぞれの単発の力応答を破線と点線で描く。それぞれの力は電位波形より長く続き、最初の力が完全に戻る前に次の応答が生じている。太い実線はこの模型で重なった力を示し、活動電位の振幅が増えたり活動電位同士が融合した波形にしない。薄い縦の対応線は上下の時刻を合わせるためで、物質の移動や縦軸の換算ではない。個体の刺激間隔・不応期の数値、最大力、無限の頻度増大は示さない。
同じ筋線維群・動員数と同じ単発の力応答を保った模式です。横軸は上下とも同じ時間窓ですが、上の縦軸は膜電位、下は力です。膜が次の発火に必要な状態へ回復した後でも、前の力の応答が残れば力は重なり得ます。波形と間隔は説明用で、正常値や力の固定比率ではありません。

動員と頻度を分ける

上の前と中央の後は同じ二つの運動単位模型を同じ場所に描く。左の①は一個の運動ニューロンを表す円から二本の線維へ支配線が分かれ、右の②も別の一個の運動ニューロンからその二本の線維へ線が分かれる。線維は上下で同じ所属を保ち、繰り返し描いた線維を別単位に数えない。前は①だけが太い二重の活動枠、後は①に加えて②にも活動枠が現れる。番号①・②が同じ運動単位を識別し、二重の枠が活動状態を示す。下には同じ①だけの同じ時間窓・同じ高さの発火記録を二段置き、少ない回数と多い回数を比較する。単位の追加はなく、発火頻度の変化として動員と区別する。各発火に必要な回復がある指定模型で、頻度を無限に上げる能力や活動電位振幅・力の比例値は示さない。
二つの運動単位を置く支配模型で、各単位は一個のα運動ニューロンと、その支配する全ての筋線維からなります。上下で同じ支配関係を保ち、②を加える動員を示します。下は同じ①だけの頻度比較で、動員とは別の変化です。線維数・頻度・力の比率は実筋の固定値ではありません。