尿細管上皮の両側を追う

尿細管上皮の頂端側は管腔に向き、基底側は基底膜や間質に向く。基底膜は細胞の外の層で、各細胞の細胞膜とは別である。再吸収では、管腔側から上皮を越えた成分が間質へ出て、周囲の毛細血管へ戻る。分泌では血液側から間質を経て管腔へ加わる向きを追う。細胞の間を通る経路もあり、すべてが一つの細胞内だけを通るとは限らない。上皮の境界と毛細血管壁を一枚の膜として扱わない。

血液と管腔は別の流れ

左右へ広げた経路模型。左上は輸入細動脈が糸球体の毛細血管内へ入る。そこから別の輸出細動脈が下の周囲の毛細血管へ続き、静脈側へ出る。右上のボウマン腔は血管の外の別空間で、濾過の破線矢印が血液側から腔側へ向く。右の白い尿細管内腔はボウマン腔から下へ連続する。上皮の内外の膜と左の毛細血管壁は別の輪郭で、間に間質がある。再吸収の破線矢印は管腔から上皮と間質を越え血液へ、分泌はその逆へ向く。実線の矢印は各管内の流れで、分泌や再吸収という物質移動とは別である。模式の横の距離や各通路の幅は測定していない。
経路を左右へ広げた模式です。左の血液は糸球体から輸出細動脈を経て周囲の毛細血管へ、右の濾液はボウマン腔から尿細管へ進みます。破線の矢印は成分の移動で、再吸収と分泌は上皮・間質・毛細血管壁を越えます。血管の分枝や直血管の走行は省略し、全物質が同じ通路や速さで動く意味にはしません。