基本味と舌からの神経

基本味として、甘味・塩味・酸味・苦味・うま味があります。これらを、舌の場所ごとに一種類だけ感じる排他的な地図へ分けることはできません。味覚の情報を運ぶ代表的な神経は、舌の前方三分の二では主に顔面神経である第VII脳神経、後方三分の一では主に舌咽神経である第IX脳神経です。喉頭蓋などからは迷走神経である第X脳神経が関わります。舌の前方の触覚などの一般感覚には主に三叉神経である第V脳神経が関わり、味覚の神経とは役割が異なります。味覚情報は延髄での中継から視床を経て、島などの味覚に関わる大脳皮質へ続きます。

舌の味覚と一般感覚の分担

舌を上から見た模式図。上の葉状の喉頭蓋から第X、舌の後方3分の1から主に第IX、前方3分の2から主に第VIIの味覚の神経が別々に出る。前方から第Vの一般感覚の神経も別の輪郭として出る。味覚は破線、一般感覚は点線の矢印で区別する。
味覚は、舌の前方3分の2では主に第VII脳神経、後方3分の1では主に第IX脳神経、喉頭蓋などでは第X脳神経で伝わります。前方の触れた感覚などは主に第V脳神経で、味覚とは役割が異なります。これは神経の分担の図です。甘味・塩味・酸味・苦味・うま味が舌の別々の区域だけに固定される味地図ではありません。

味覚の神経から延髄・視床・島へ

脳の深部と脳幹を透視した模式図。下の三本の味覚の神経から、実際の延髄内の中継へ破線矢印が届く。そこから大脳深部の視床の中継へ、さらに深部に位置する島の皮質へ矢印が続く。丸は構造内の中継を示す。
第VII・IX・X脳神経で伝わる味覚情報は延髄の中継を経て、視床、島などの大脳皮質へ向かいます。受容細胞から出た情報の代表的な中枢経路を、末梢の神経の分担と分けて示します。