筋の長さと腱の張力

筋紡錘は主に筋の長さや長さの変化、ゴルジ腱器官は主に腱の張力に関わる受容器である。張力とは引っ張る力で、長さとは別の量である。骨格筋が力を出していても筋全体の長さが一定の場合があることを思い出すと、長さの記録だけでは張力は分からない。逆に張力だけでも長さや個々の受容器の活動を全ては決められない。受容する装置を、筋全体の力を出す部分と同じものとして扱わない。体の位置の情報には、これら以外の受容器からの入力も関わる。

皮膚・筋・腱の受容

上段は皮膚の表面を太い横線で示し、外から下向きに押す矢印がその表面へ向かう。皮膚内には枝分かれした感覚終末の模式を置き、皮膚と外界刺激の関係を示す。下段は別に拡大した骨格筋と腱の模式で、横長の筋から右へ腱が続く。筋内に、長軸が筋の長さ方向と同じ筋紡錘の細長い袋を置く。腱には別の細長いゴルジ腱器官を置く。筋紡錘の指示線は筋内の袋へ、ゴルジ腱器官の指示線は腱内の袋へそれぞれ向かう。上の寸法線は筋の両端間の長さを示し、右向きの太い矢印は腱を引っ張る力を示す。力の矢印と長さの寸法線は別記号で、同じ量を示さない。筋紡錘を筋全体の力を出す部分と同一視しない。受容器の細部、支配線維の全走行、錘内・錘外の詳細は省略。上下の模式は同じ縮尺の一枚の身体断面ではない。長さ一つから張力や全受容器活動が分かる、全ての体性感覚が皮膚から来る、他の固有感覚入力がないという一般化はしない。
上は皮膚で外からの刺激を受ける模式、下は筋と腱の拡大模式です。筋内の筋紡錘は主に長さや変化、腱のゴルジ腱器官は主に張力に関わります。寸法線は長さ、太い矢印は引く力。配置・受容器の形は簡略化し、長さと力を同じ量や全受容器活動の保証にはしません。