反対向きの作用を持つ筋

上腕二頭筋は上腕の前面側にあり、肘の屈曲に関わる代表的な筋です。上腕三頭筋は後面側にあり、肘の伸展に関わります。一つの動作について反対向きの作用を持つ関係を拮抗と呼びます。肘を曲げる筋には上腕筋などもあり、二つの筋だけが全ての力を担うわけではありません。動作や姿勢の保持によっては、反対作用の筋も同時に力を生むことがあります。主な動作を担う筋が活動するとき、拮抗筋がいつも完全に活動を止めるとは考えません。

上腕の前後の筋

前面側に上腕二頭筋、後面側に上腕三頭筋。二頭筋の遠位腱は橈骨、三頭筋の遠位腱は尺骨へ向かう。前面筋は屈曲、後面筋は伸展の代表作用である。
右上腕の側面を模式化し、前は紙面左。上腕前面の上腕二頭筋は遠位で腱を介して橈骨へ、後面の上腕三頭筋は尺骨の肘頭側へつながる代表位置。屈曲と伸展の反対作用を拮抗として読む。直線の矢印は腱に沿って骨へ働く張力の向きで、運動弧ではない。近位の全筋頭や上腕筋などは省略しており、二筋だけが全ての力を担う意味ではない。拮抗筋が常に完全停止するとはしない。