回復し得る傷害と、回復できない傷害

原因が除かれ、構造や働きが回復し得る傷害を可逆的傷害といいます。たとえばATP供給や膜輸送が回復すれば、乱れたイオンや水の調節も戻り得ます。一方、傷害が強い、長く続くなどの条件で、膜やエネルギーを作る装置などの重大な障害が回復できなくなると、不可逆的傷害から細胞死へ進みます。膨らんだという外観一つだけから、すでに回復不能だと決めることはできません。原因を除いた後に回復し得る関係と、死へ進む関係を分けます。

傷害から回復する条件と細胞死への分岐

傷害を受けた細胞から二つの条件へ分岐する。左は原因を除き回復可能な場合で、小さく戻った生きた細胞へ進む。右は強い傷害が続き回復できなくなる場合で、細胞死へ進む。原因の除去と回復可能性、傷害の強さと持続がそれぞれの分岐に対応する。
原因が除かれ、ATP供給や膜輸送などを立て直せる傷害では回復できます。強い傷害が長く続き、重要な膜やエネルギーを作る仕組みを回復できなくなると、不可逆的な傷害から細胞死へ進みます。細胞の膨化だけで不可逆とは判断できません。