濃度反応曲線の高さと位置

段階的反応では、一つの標本で薬の濃度を変え、収縮の大きさなどの反応量を測ります。横軸は薬の濃度、縦軸は反応の大きさです。その測定系で到達する最大反応をEmax、その薬の最大反応の半分を生じる濃度をEC50と呼びます。同じ反応を得るために必要な濃度が低い薬は、その反応に対する効力が高いと表現します。一方、最大反応の大きさは別の比較です。最大反応が異なる薬を比べるときは、どの反応量を比べているかを明示します。EC50は反応の指標であり、受容体の結合を測る解離定数KDと必ず同じ値になるわけではありません。

各薬自身の最大反応とEC50

上下の曲線は同じ反応尺度の仮想比較。上の完全作動薬のEmaxと、下の部分作動薬のより低いEmaxを横線で示す。各薬自身の半最大の高さから曲線へ横線を引き、その交点の濃度をEC50として縦線で濃度軸へ結ぶ。
曲線の濃度と反応は仮想尺度です。段階反応の横軸は一つの標本に与える濃度、縦軸はその標本の反応の大きさです。Emaxはその薬の最大反応、EC50はその薬自身のEmaxの半分を起こす濃度です。完全作動薬と部分作動薬で最大反応が違うと、EC50を決める反応の高さも異なります。効力は同じ反応水準を起こす濃度で比較し、最大反応の大きさとは分けます。EC50は受容体への結合だけを表すKDとは異なります。

可逆競合による濃度曲線の移動

濃度を横軸、反応を縦軸とする二つの仮想曲線。実線は作動薬のみ、広い破線は一定濃度の可逆競合性拮抗薬がある条件。破線は同じ反応の高さで右側にあり、両曲線は同じ最大反応に近づく。
曲線の濃度と反応は仮想尺度です。同じ結合部位を可逆的に競う平衡の理想模型では、拮抗薬の濃度を一定にすると、同じ反応を起こすために高い作動薬濃度が必要になります。十分な作動薬濃度では元と同じ最大反応に近づきます。この右方移動を、最大反応そのものが低下することとは分けます。