二つの電位記録を分ける

受容器電位の大きさと、一回の活動電位の峰は別の量である。同じ状態の一軸索で、刺激が強くなって受容器電位が大きくなっても、活動電位の峰は同程度になり得る。活動電位の頻度は単位時間当たりの回数であり、何回生じたかを記録して確かめる必要がある。また、受容器の電位変化は全て脱分極ではない。例えば眼の網膜には、光を受ける視細胞である桿体や錐体があり、光に反応すると過分極する。網膜は、眼の内側にある光を受ける細胞を含む組織である。光受容の詳細を覚える前にも、「刺激を受けたら必ず電位が上がる」とはしないことが大切である。

局所電位と一回の峰

上部に弱い機械刺激と強い機械刺激を並べ、同じ皮膚面の模式の押し込みが異なる指定例を示す。どちらも軸索の発火条件を満たした記録例である。左が弱い刺激、右が強い刺激の記録。中段は記録点①の受容器電位で、基線からの変化量をmVで読む同じ縦尺度を使い、右の段階的な変化を左より大きく描く。下段は記録点②で観測した同じ状態の一軸索の一回の活動電位で、左右の波形と峰を同じ高さ・同じ形に描く。各左右ペアは同じ時間幅で、縦軸は基線からの変化量、横軸は時間である。上段の受容器電位と下段の軸索活動電位は別の記録で、その縦尺度を互いに同じ値とみなす図ではない。目盛値や速度・正常値は省略している。刺激が強くなれば全ての受容器が脱分極する、全ての値が比例する、頻度や本人の知覚が保証されるという図ではない。ここでは一回の活動電位だけを比較するため、頻度は未記録。
脱分極型の受容器を使う指定記録例です。上の機械刺激が強い記録で局所変化は大きく、同じ状態の軸索の単発峰は同じ高さです。①と②は別の測定点、左右の各ペアは同じ基線・縦尺度・時間幅。①と②の縦尺度は別で、高さ同士を直接比べません。縦軸は基線からの変化量、目盛値と実寸は省略。回数・頻度はこの単発記録からは未確認です。