前腕の回内と回外

前腕の回外では、橈骨と尺骨はほぼ平行になる代表的な関係です。正位のように手のひらが前を向くときがその例です。回内では橈骨が尺骨の前を交差し、手のひらの向きが変わります。肘を曲げて前腕を前方へ向けた姿勢では、手のひらを上へ向ける回外と、下へ向ける回内として観察できます。この動きには近位と遠位の橈尺関節が関わります。橈骨と尺骨の関係の変化を、手関節だけの屈伸や肩の回旋へ置き換えることはできません。手の向きだけを見ると別の部位の運動も混ざり得るため、前腕の二骨の関係を確かめます。

前腕の回外と回内

上段の右前腕は橈骨と尺骨が並行。下段で近位橈骨頭の場所を大きく移さず、橈骨の遠位側が内側へ回り尺骨の前を交差する。交差部では橈骨が前景。
同じ右前腕を前から見る模型。上は回外の代表関係で橈骨が親指側にあり尺骨とほぼ平行。下は回内で橈骨が尺骨の前を横切るため、交差部で橈骨の輪郭を手前に描く。近位の橈骨頭は尺骨の近くを保ち、遠位では橈骨が尺骨の回りへ移る。骨同士の関節を示す細線は位置指示で運動矢印ではない。肩や手首だけの運動に置き換えない。