重なる受容野

一つの感覚ニューロンなどが応答する刺激の範囲を受容野という。隣り合う受容野は重なり得るため、一つの場所への刺激で複数のニューロンが活動する。活動の組合せは場所の手掛かりになるが、同じ組合せが複数の場所で生じることもある。「活動した・しない」だけを記録した模型では、刺激位置を一つに決められない場合がある。他の条件が同じなら小さい受容野は細かい場所の違いを伝えやすいが、知覚の細かさは受容野の大きさだけで決まるものではない。

場所が違っても同じ応答

上の横軸は場所の指定尺度で、ゼロから五まで等間隔。あの丸い位置印は1.2、いの四角い位置印は1.8を表す。三つの固定行は三つの感覚線維の受容野で、①はゼロから二、②は一から三、③は三から五の範囲。あ・いの位置から点線を下へ延ばすと、どちらも①と②の範囲を通り、③の範囲を通らない。点線は空間の対応線で、神経やイオンの移動経路ではない。下の二値応答表はあ・いの二列、①②③の三行で、両列とも①②は塗った丸で活動、③は空の丸で非活動。異なる二位置で同じ活動の組合せになることを図から追う。応答の回数や大きさは表に含めず、この二値記録だけで刺激位置が一つに決まる保証はない。実際の皮膚の実寸や全受容野の形、知覚の全精度を表す図ではない。
場所の指定模型です。受容野は①が0~2、②が1~3、③が3~5。あ=1.2、い=1.8では、どちらも①②が活動し③は非活動です。縦点線は場所の対応で、伝導経路ではありません。活動したかだけの記録では二位置を区別できず、この範囲だけで知覚の細かさ全体を決める図でもありません。